富士山    山梨・静岡県 3776m       百名山
      

20156月22日(月)

 梅雨の最中、せっかく天気の良い日に限って野暮用があったりして中々山を歩けない。天気と自らの都合にやっと折り合いがついたと思ったら、晴れているのは午前中だけで午後から雨だったりする。そんな貴重な晴れ間を活用し、近場の富士山でトレーニングを兼ねて体力測定することにした。

 富士山初登頂が
20119。その時は富士宮登山口5合目から山頂の浅間大社まで2時間45分かかっている。201310に同じコースを登った際も同タイムだった。それから2年の歳月を経て、晴れて前期高齢者の仲間入り。懸命に頑張ってみたが、結果は如何に、、、?

 午前
4時半に5合目に到着。平日とは言え、流石の富士山人気。早朝というのに広い駐車場は既に多くの車で埋まっている。455分、5合目を出発。素晴らしい青空の下、見上げる山頂付近には若干の雲。下界を眺めれば、雲海の上に富士山の壮大な影が映っている。


              山頂は雲の中                 雲海に富士山の影


 最初はスローペースに抑えてウォーミングアップ。それでも標高
2400mからのスタートのせいか、すぐに息切れしてしまう。6合目ではお馴染みのバリケード。登山道は厳重封鎖されているが、右手の小屋裏には殆ど登山道化した立派な迂回路が開通しており、バリケードは無意味でほとんど滑稽ですらある。


            一人目ロックオン                 新7合目手前の雪渓



           朝日を浴びる宝永山                昨年5月には豊富な雪渓が残されていた辺り


 ここから少しペースアップし、新
7合目までに単独、二人組のハイカーを追い抜く。小屋の手前には登山道上に雪渓が残っていた。元祖7合目を過ぎ、標高3000mを越すと斜度が一段と増してくる。さらに単独、カップル、男性4人組など計8名を抜いて8合目に到着。


昨年5月にここを滑走したとは信じられない程の雪の少なさ


 ここで小休止した際にお話しさせて頂いたご老人は、何と富士山登頂回数
1000回を越えるとんでもないお方。その時はお名前を聞きそびれてしまったが、帰宅後ネットで調べると「まいにち富士山」で著名な佐々木茂良さんだった。この大先輩に元気をおすそ分けしてもらい、次のマイルストーンへ向かう。


富士市や富士宮市の市街地が一望



             9合目の雪渓                   9合目到着


 
3300mを越える辺りから明らかに空気は薄くなり、息切れが激しい。9合目を過ぎると昨日降った新雪を踏んで歩くようになった。辛いながらも久々の雪の感覚に何故か心が弾んでしまう。


           9合5勺が近くなってきた              山頂直下は新雪を踏んで行く


 更にカップル一組を追い抜いて浅間大社奥宮に到着。期待を込めて時計に目をやると無慈悲にも長針は左上にあった。時刻は
750分、5合目からここまで2時間55分かかっている。前回、前々回よりもプラス10分。決して調子は悪くなかったのにとがっくり肩を落とす。


           山頂直下の鳥居をくぐって             やっと浅間大社奥宮に到着


 5
月初めの怪我や2年前より増加した体重3Kgが影響したのではないかとの希望的分析を押しのけて、理性が告げる本当の理由は、単純に加齢による身体能力の低下。自然の摂理に抗っても仕方ないことは重々わかってはいても、悔しいことは悔しい。佐々木さんの薫陶を受けたばかりで往生際の悪い前期高齢者は、今年の秋を目標にもう少しあがいてみようと、リベンジの決意を新たにするのだった。


         お鉢巡り まず剣ヶ峰へと向かう           日本最高峰には何度立っても嬉しい


 ともあれ、記録はさておき富士山は何回登っても毎回違う顔を見せてくれるのでいつも新鮮な山だ。剣ヶ峰に登頂した後は、新雪を踏みしめて久しぶりにお鉢巡りを楽しむことができた。


背後に雲の湧きたつ浅間大社



吉田大沢の雪渓もほんの僅か


 今回はいつも悩まされる高山病の症状、平衡感覚の失調や極度の眠気に襲われることもないので気分が良い。
1時間ほどかけて時計回りに火口を1周した。途中で眺める中部山岳方面は厚い雲に覆われていた。八ヶ岳や南アルプスのお花見も考えていたが、富士山にして正解だったようだ。

 再び浅間大社に戻ると下界からガスが盛んに登ってきており、見る見る視界が奪われつつある。さっさと下山することにしよう。この時間帯になるとハイカーが引きも切らず登ってくる。そのかなりの割合が外国人だ。中には素足にサンダル履きの若い外国人女性がいたりする。こんな光景を目にするのもいかにも富士山らしい。


            御殿場方面からガスが湧きたち、、      6合目の小屋は完全にガスの中


 ガスで全く視界の無くなった山に長居は無用と休まずに一気に下り、
5合目には1110分に帰着した。記録的には全く不満足だが、自然を満喫できて気分的には十二分に満足の山歩きだった。


行動時間  
6時間15


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