鳥海山  山形・秋田県 2236m    百名山 

  

2010810

 朝日鉱泉からは150km超の道のり。山形高速で酒田市まで、社会実験で無料なのが有難かった。遊佐から鳥海ブルーラインに入る。素晴らしい快晴の下、快適な高原道路で高度を上げていき鉾立山荘に到着。鳥海山は山形県にあるが、ここは秋田県である。昨日のブヨ騒動に懲りて車のドアは開放にせず、出来るだけ虫の侵入を阻止するようにした。幸い、標高も1160mと昨日の倍近くあって日差しは強いが気温はそれほど高くない。締め切っていても平気だ。昨日飲みそこなったアサヒビールを飲みながら日本海に沈む雄大なサンセットを眺める。真っ赤な太陽が半分になり、さらにお皿のように薄くなり、そのあと完全に水平線の没するまで眺めていた。夕暮れとともに就寝、虫の邪魔もないので起床予定の午前3時までぐっすりと休むことができた。


日本海に沈む夕日

 本日も早立ちすることにする。ヘッドランプを点けなければならないが、涼しいうちに汗をかく行程を済ませておきるので体力的にも楽だ。車のなかで朝食と身支度を終えて歩きだす。空は満天の星、天の川も見える。暗闇の石畳の登山道を登っていくが、4時頃には十分明るくなってきた。緯度が高いせいだろうか。石畳の両サイドには大きな平石が使われていて歩きやすい。辺り一帯はニッコウキスゲが群生しており美しい。


石畳の道が続く


御田ヶ原の分岐


稲倉岳方面の樹海


 至る所お花畑である。急な登りもなく景色や花を楽しみつつ御浜小屋に着いた。ここから少し登山らしくなる。右下に鳥海湖を眺めながら進むうちに日が差してきた。気温も上昇してきたが、西側に面した登山道なのでしばらくは日陰で楽ができるだろう。一旦下り登り返していくと外輪山コースとの分岐がある。ここを直進していくと外輪山に囲まれた雪渓が出てきた。カチカチに凍った雪渓をトラバースしゴーロ帯に入る。


新山と外輪山に囲まれた雪渓


 
外輪山に当たる朝日を見ながらどんどんと高度を上げていく。やがて大物忌神社が見えてきた。この左手から山頂へのマーキングに従って登っていくが、大きな石をよじ登ったりしなければならず結構険しい。ここで本日初めて登山者と出会った。女性が二人。いわく今日の鳥海山は1カ月半ぶりの好天とのこと。この山を3日目にして正解だった。山頂がすぐ目と鼻の先にあるが、手前でいったん奈落の底へ下るようなところがある。ここから再び岩を攀じていくと狭い山頂に着いた。先客は2名。さっそく携帯を取り出して家族に登頂報告をしていた。


奈落の底に降りて行くような。。。



鳥海山山頂は非常に狭かった



酒田市方面を望む



こうした岩峰が林立している


 
山頂から眺める景色は通常の山とは違う。登ってきた方向は雄大な日本海、月山が雲海の上に浮かんでいる。栗駒方面も視界に入っているはずだがよくわからない。そのうちガスがどんどん上がってきて北側はすっかり雲海に覆われてしまった。山頂部が全て雲に覆われてしまう前に下山しよう。神社のトイレを借りるため一旦小屋の方に降りる。


一応くぐってみた



大物忌神社



外輪山から眺める山頂



ハイカーが続々と登ってくる


 外輪山へは急な坂を登り返さなければならないがその価値は十二分にあった。外輪山から眺める鳥海山は勇壮ですらある。広大のすそ野と海の景色を堪能しながらゆっくり下る。この時間帯になると続々と登山者が上がってきた。照りつける日差しは楽ではなさそうだ。はい松のなかを泳ぐようにして下っていく。それにしても鳥海山は花の宝庫だ。これほど花が咲き乱れる山は記憶がない。御苗代で再び往路に合流する。ここからどんどん下って行くが、御田ヶ原の分岐に気がつかず御浜小屋まで来てしまった。日差しが強くなってきたことでもあり、鳥海湖巡りはパスすることにした。石畳では
5分おきにハイカーとすれ違う有様で早立ちして良かったとつくづく思う。駐車場には11時に帰着。7時間ちょっとの山歩きであった。

 車のなかで着替えを済ませて帰途につく。途中温泉へ寄ることもせず一路東京へと向かった。

行動時間    7時間
歩行時間    6時間15分
標準CT     9時間50分


一日目   二日目    三日目  
月山    朝日岳    鳥海山  
 
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