2010年8月8日
今回の遠征先は山形県の百名山、月山、朝日岳と鳥海山である。朝日岳は山形県の南部、一方鳥海山は殆ど秋田県との県境にある。月山はその中間だ。3日間を有効に使うため一日目に短時間で済む月山、二日目に一番長丁場の朝日岳、3日目は東京から遠くなってしまうが、やや楽そうな鳥海山という順序にした。これまで関東甲信越の山に通いなれていたせいか、東北の山は流石に遠い。都内を午前1時過ぎに出発したが、東北道、山形自動車道と乗り継いで姥沢の駐車場に着いたのは7時半。6時間を越える運転は久しぶりだ。天気はまずまず。陽はすでに高くなっていてうだるような暑さである。それに何という湿度であろうか。広い駐車場には観光バスが何台も停まっており、百人は越えていると思われるグループ登山の人々が準備運動をしている。この方々と一緒になるとえらいことになりそうだ。せっつかれるように駐車場を後にする。時刻は7時50分。三々五々歩き出したハイカーは全員が月山リフトの方へ向っている。リフトを使わない物好きは私だけらしい。
姥沢小屋、登山道はこの小屋の裏手にある
月山が見えているがすぐにガスに覆われてしまう
ニッコウキスゲが至る所満開
リフト上駅から合流する道
白装束の団体さん
姥沢小屋わきの登山道に入るとさっそく案内の標識がある。注意して見ないと大きな矢印が月山ではなく志津方向を示しているので紛らわしい。小屋裏からの登山道は信仰登山の山らしく石畳になっていて歴史を感じさせる。しばらく石畳が続くと、そのうち二車線の木道になった。木道の両脇にはニッコウキスゲが咲き乱れていて素晴らしい花見ハイキングだ。あいにく右手前方の月山は山頂付近がガスで隠れて見えない。
やがて観光客がぞろぞろ歩いているのが見えるようになると道はリフト上駅からの道と合流する。さきほどまでの静寂が嘘のような混雑だ。話し声だけではない。上の方からはホラ貝を吹き鳴らす音まで聞こえてくる。そのうち修験道の白装束に足袋姿の参拝者の団体がぞくぞくと降りてきた。流石に出羽三山の一つ、信仰登山の山だ。しかし物珍しらしさも最初だけ、ともかく人が多くてすれ違う度長い時間待たされるのには閉口する。
岩のごろごろした道をしばらく登るとフラットなところに出たが、霧で何も見えない。頂上にしては神社もないし、どうなっているのだろうと思っていると、さっと霧が晴れて一瞬、頂上小屋やその先に月山神社が見えた。信仰心のかけらも無い私なので神社も自らのお姿を出し惜しみしているらしい。神社の拝観料は500円也。これはもちろんパスさせてもらった。頂上にはしばらく滞在してガスの晴れ間を期待したが、どうやら不信心ものの祈りは通じないらしい。一向にガスの晴れる気配が無いので、あきらめて下ることにする。
頂上の神社
頂上付近にも人また人
帰路は往路に増して人また人である。百人以上のグループ登山の連中がいくつもの班に分かれて登ってきている。ガイドが無線で連絡を取りながら誘導している。お手軽に登山が楽しめるのであろうが、準備体操からコース選びまで全てガイド任せで主体性ゼロだし、これで本当にいいのかなとも思う。帰路もリフトを避けて同じ登山路を下った。駐車場には11時50分に帰着。志津温泉の日帰り湯で汗を流し、月山湖前のドライブインで遅い昼食を摂った。その後、次の目的地、朝日鉱泉へと向かう。
行動時間 3時間55分
歩行時間 3時間15分
標準CT 6時間5分
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