東谷山・日白山BC               
 


2014年3月16日(日)


 前回1月に訪れた際はルートミスをして散々だった東谷山。改めて北西斜面をやり直す選択肢もあったのだが、3月も半ばを過ぎてしまい、パウダースノーは期待薄。それならと、ずっと気になっていた東谷山から日白山へと続く稜線を辿って見ることにした。

 予報によれば午後から天気が崩れるらしい。出来るだけ早立ちすべく、まだ夜の明けやらぬうちに田代ステーションの駐車場に車をとめる。

 午前
555分、二居集落の入口でスキーを履いてシール登行開始。今やすっかりメジャーな存在となった東谷山、前日のトレースがしっかり付いている。おかげで二居峠までは遊歩道感覚でスムーズに到着。問題はこの先だ。尾根の風上側はカチカチにクラストしているのが常だし、大勢の登山者に踏み固められたトレースは言わずもがなだ。


               杉林を登る                           二居峠(茶屋の屋根に雪がない!)


 念のため二居峠でクトーを装着し、シール登行を続行。送電線鉄塔を過ぎるとお馴染みの雪庇が立ちはだかる。この先、痩せ尾根を登る個所があるが、ここが一番の難所だった。斜度が急な上に右側は雪庇、左側はカチカチのアイスバーンの急斜面。もし滑落でもすれば相当痛い目に遭うことは必至だろう。前日の登山者はシール登行を諦めてツボ足になっている。冷や汗をかきながら、シール+クトー+木の枝で何とかこの難所を切り抜けると、その後はのんびりした尾根歩き。


              雪庇が出て来た                           カチカチの痩尾根を登る



               雪庇が続く                              尾根が広くなり、、、


 
2時間15分かけて、これで3度目となる東谷山の頂きに立った。前日のトレースで楽をさせてもらったのはここまで、この先は全くのノートレースの雪面が広がっている。


山頂到着(この先日白山方面にはトレース無し)


 どこが最高点かわからない山頂を東の端まで歩いてここでシールオフ。おっかなびっくり山頂直下の急な斜面を鞍部へと滑り降りた。稜線の左手に広がる北東斜面を観察すると、樹間は広いし、斜度もほどほどでいかにも美味しそうだ。時間も早いことなのでちょっとつまみ食いすることに。


日白山へと続く稜線を見下ろす


 重パウダーながら手つかずの白無垢斜面を束の間楽しむ。余り調子に乗ると後が辛いので、高度差にして
100mほど滑り降りた吹き溜りでストップ。ここで再びシールを貼って登り返し。滑り降りるときはそれほど感じなかったが、登ってみればかなりの急斜面だ。息を切らしながらジグザグに登る。


北東斜面の疎林を滑り降りる



            日陰で雪質も良好                            雪を纏った木々が美しい         


 30
分ほどかけて稜線へ復帰。ここからは右側に発達した雪庇に注意しながら、小さなピークを左から巻くようにして日白山へと向かう。


             やっと稜線に復帰                         右側の雪庇に注意しながら進む


 
945分、念願の日白山山頂に到着。360度の絶景を眺めながら大休止する。春霞のかかった景色は今一つ精彩に欠けるが、それでも日白山が谷川連峰の展望台と言われる所以を十分納得できた。


東谷山を振り返る



平標山方面を望む


 タカマタギへと続く稜線に目をやると、数名のパーティがこちらに向かって来ている。平標山へと伸びる尾根もあるので、日白山はこの山域の山々を結ぶ中継点としてユニークな存在と言えるかもしれない。


タカマタギ方面の様子


 滑降準備をしていると突如スノーシュー履きの単独が山頂に姿を現したので驚く。私の後を追って東谷山から周回してきたとのこと。大した働きもしていないのにトレースのお礼を言われて気恥ずかしい。

 さてどこから降りようか。昨日のトレースが残っているものの、スキーを下に置いて登って来たらしくツボ足なので余り参考にならない。山頂直下の西側、南側は殆ど垂直の壁なのでまずもって無理。地王堂川源頭へと落ちる西側も足がすくむような急斜面になっているが、選択肢はここしかなさそうだ。

 決め手となる一回目のターンのイメージを固めてから、気合を入れて飛び降りる。重い雪質に危うく転けそうになりながらも、何とか急斜面でのターンを決め、平標山へと続く稜線に滑り降り立つことが出来た。やれやれだ。


              疎林を滑り降りる


しばらく稜線沿いに滑走する。予定では
1584mのピークとの鞍部まで行ってから滑り降りるつもりだったが、山頂から見てすぐ左手に広がる地王道川源頭の疎林のバーンに思わず目がくらんでしまった。

 飛び込んでみると、重い雪ながら気持ちよくターンを刻むことができる。そのまま降り続けると狭い沢筋に入り込んでしまうので、途中から本来のルートへ向けて左手にトラバース。雪質はさらに重くなり、スキーコントロールが難しくなってきた。陽のあたるところではカリカリか、恐怖のモナカ雪なので、日陰を選んで下る。


              杉林を下る                        除雪最終地点(この人達とはどこですれ違い?)


 前日のシュプールを追って杉林を縫って滑り降りて行くと、いつの間にか右岸へと渡り別荘が立ち並ぶ林道へ。ゆるゆると除雪最終地点を過ぎてもしつこくスキーで降りる。しばらく進むと流石に道路上の雪が途切れてきたので、スキーを担いだ。

 駐車場帰着は
1110分。今回も半日行程の山歩きとなってしまい、若干燃焼不足。それでも懸案だった二居からの東谷山、日白山周回をやっと実現できて素直に嬉しい。


行動時間 5時間20



  
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