2010年7月10日
このところ毎日うっとうしい梅雨空が続いている。ところが狙い済ましたように土曜日だけは晴れ間が覗くとの予報。しかも長野県には完全な晴れマークである。実は多少の雨模様であっても霧ヶ峰と美ヶ原の高原ハイクは決行しようと決めていた。しかし「晴れ」ということになるとただの高原歩きではちょっともったいない。せっかくならもっと険しい山へとの誘惑に駆られる。しかし翌日には色々予定もあるし、山は逃げるわけじゃない。と言うことで計画通りイージーな高原散策にすることにした。
自宅から3時間少々でビーナスラインの車山肩に到着。辺りには濃いガスがかかっていて殆ど展望はない。それでも風に流されて少しずつ薄くなっているようだ。朝4時半、人影の無い登山道を歩き出す。ウオーミングアップ程度の時間で気象庁のレーダーサイトのある車山の山頂に着いた。これまでの登った百名山では最短である。もしこれで霧ヶ峰を終えたことにしたら何をしに来たのかわからない。せっかくなので八島湿原への周遊コースを回ることにした。
大仏に後光がさしている!?
あっけなく山頂に着くので達成感も何もない 大仏の正体はレーダーサイトだった
夏山リフトを右手に見ながら一旦大きく下る。車山乗越からゆるやかに登っていくと蝶々深山に着く。ニッコウキスゲの季節には少し早かったのだろう。黄色のつぼみをそこかしこで見かけるが、ガイドブックに謳われるような「辺りが黄色に染まる」と言った場景には程遠い。道は緩やかに下り続けていく。この頃になるとガスはかなり晴れてきて、振り返るとレーダーサイトが遠望できるようになってきた。眼下に見えていた八島湿原に近づくと道は泥道から木道に変わる。様々な花が周囲に咲き乱れ、うっすらと霧のかかった湿原は何とも言えない風情。「車山」よりも「霧ヶ峰」が相応しいと初めて納得がいった気がした。湿原を一周する間、あちこちで三脚をセットしてシャッターチャンスを狙っているカメラマンに行き会った。何故か皆さん申し合わせたように相当高齢の方ばかり。早起きが苦にならない自分もじっちゃん倶楽部の仲間入りということ。木道が終わると再び緩やかな登りとなる。ビーナスラインが近いせいか、けたたましい音を立てて走るオートバイの騒音がやかましく興ざめである。沢渡から滑りやすい泥道を登っていくと車山肩のヒュッテ前のピークに着いた。
木道が延々と伸びている
八島湿原
車山肩の駐車場
百名山としての評価には色々意見があろうが、気持ちの良い高原歩きを楽しむことが出来たので満足。余韻覚めやらぬうちに美ヶ原へ向かって移動する。
行動時間 2時間50分
歩行時間 2時間30分
美ヶ原へ
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