伊吹山  滋賀、岐阜県 1377m   百名山  
  

2011421

 このところ百名山踏破は
75座でパッタリ止まっている。冬山を避けたことと、近場は登りつくしているので遠出しなければならないからだ。5月の連休を前に雪解けが進み、ようやく登山口へのアクセスが確保できるようになってきた。そろそろ百名山歩きを再開しよう。と言う訳で今回は近畿地方に遠征して、伊吹山、大峰山、大台ケ原の3座を歩くことにした。せっかく高い交通費と宿代を払うのだからと、二百名山(金剛山、伯母子岳、釈迦岳)にも足を伸ばす欲張った計画を立ててはみたものの、結論から言うと二日目以降は天気に恵まれず、二百名山はおろか百名山すら現地に足跡を残しただけの山歩きになってしまった。スタンプラリーのような山歩きはつまらない。ピンポイントの好天を狙って是非再訪したいと思う。

 例によって真夜中に自宅を出発、がらがらの東名高速をひた走る。名古屋の市街地を抜けてしばらくすると、右手方向と正面に雪を頂いた山々が遠望できるようになってきた。土地勘の全く無いところなので見当がつかないが、右手はおそらく岐阜県の山々だろう。正面の山はうっすらと雪を頂いて、そのどっしりした山容はいかにも存在感がある。しばらく走行するうちにこの山がどんどん間近に迫ってきた。どうやらこれが本日の目的地、伊吹山らしい。伊吹山には山頂近くまでドライブウエイがあるが、一合目から登ることに決めていたので、登山口の三宮神社へと向かう。6時半頃に到着、神社周辺には至る所にパーキングがある。登山口から離れる程、駐車料金が安いため、神社から少し下った店先の駐車場に車をとめた。この店のオヤジによれば伊吹山ドライブウエイはまだ開通していないとのこと、これなら静かな山歩きが楽しめそうだ。手早く身支度をして7時に車を後にした。三宮神社脇の登山口から登り始める。


                正面は伊吹山                           歩きやすい登山道


 しばらくは鬱蒼とした杉林のなか、石畳のように整備された路をジグザグに登っていく。やがて一合目の標識が現れた。随分と歩いたつもりなので、まだ一合目かとちょっとがっかりだ。ここから明るく開けたスキー場の斜面を一直線に登っていく。気温はさほど高くないが、額から汗が吹き出てくる。南斜面で、かつ陽を遮るものが何も無いので夏場はさぞかし難儀だろうと思う。天気は上々、振り返れば琵琶湖が広がっている。二合目からしばらく林道歩きになった。三合目まで来ると勾配が緩くなり、高原のように開けた草原になった。ここから雪を頂いた伊吹山が真正面に見える。高圧線の電線が邪魔をしてうるさいが、流石に百名山に選ばれるだけあって堂々とした風格のある山だ。さらに登り続けていくと下から一台の車がエンジンをふかしながら追い越していった。どうやら小屋の関係者で、五合目に車をとめてここから頂上小屋に向けて資材のボッカをするらしい。再びジグザグに急な斜面を登り始めると小走りに下山してきた単独男性とすれ違った。私もそうだが、早起き鳥はどこにでもいるのだ。七合目を過ぎると次第に雪が現れ、一部凍結しているので慎重に足を運ぶ。足元ばかりに目を落としていたが、ピーヒョロロと鳴き声がするので見上げると二羽のトンビが、絡み合うように優雅に空を舞っていた。八合目からは、完全に雪路になったが、アイゼンを必要とするほどではない。傾斜が次第に緩み、よく締まった雪田を歩いていくと雲上荘など幾つもの建物が目に入って来た。建造物に囲まれた小高い位置に山頂標識があった。到着は
925分。麓から標高差1200m弱、2時間半の行程だった。周囲に高い山々が無い、いわば独立峰なので360度の大展望だ。残念ながら琵琶湖や名古屋方面は、春霞みであまり良く見渡せない。北西方向には雪山が連なっているが、これは先ほど高速道路から眺めた岐阜の山々であろうか。広々とした頂上をぐるりと一周し、途中のベンチで早めの昼食をとった。おそらくシーズン中は人でごった返すであろう頂に人の気配はなく静かなものだ。


              一合目                                   スキー場を直登する



                                                   三合目から伊吹山を望む



             五合目の小屋                              次第に雪が増してきた



             八合目の社                               トンビのつがい?


              雪田を登る                                頂上の建物群


                 
岐阜県の山々



山頂をぐるりろ一周



パラグライダーの人達



 しばらく休憩した後、下山を始める。10時を過ぎるとやはり百名山らしく、次から次に登山者とすれ違うようになった。三合目には車が何台もとまっていた。すれ違ったハイカー達はここから歩きだした人達もいるのだろう。休まずにどんどんと下り続ける。一合目まで下ると原っぱではパラグライダーの準備をしている連中がいた。今日のような穏やかな天候の下で空中漫歩するのはさぞかし気持ちがいいのだろう。登山口には1112分に帰着。4時間少々の山歩きだった。天気は上々だし、時間も早いのでもう一山狙おうかとも思ったが、カーナビを見ると奈良県の山々は思いのほか遠く時間もかかりそうなので諦めた。おとなしく奈良市内の宿泊先へと向かうことにする。再び高速に入って約2時間、午後2時過ぎに奈良に到着した。宿のチェックインをすませた後、大勢の観光客が行き交う市内をぶらぶらと策した。奈良はいったい何年ぶりだろうか。中学校の修学旅行以来だから、およそ半世紀ぶりだろうか。東大寺の大仏を拝観したり、土産物を買ったりしながらのんびり過ごし久しぶりの奈良を満喫した。

行動時間                            4時間12
歩行時間                            3時間50


大峰山へと続く


Note 今回はGPSデータなし。操作ミスだろうか。トラックレコードが何も残されていない

      
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