白馬乗鞍岳BC             


2013
16日(日)


 昨シーズンに引き続いて白銀のハクノリへ。今回はゲレンデでスキー練習も行うつもりで二泊三日の予定を組んだ。ハクノリへは三日間のうち天気がベストの日に登る腹積もり。ところが、初日に様子見がてら栂池高原まで行くと、ハクノリから小蓮華岳にかけての稜線が雲の合間に見えているではないか。翌日の方が予報はベターなのだが、せっかち男の哀しさ、結局待ちきれずに初日に決行ということになってしまった。

 栂池高原スキー場前の駐車場に乗り入れて、朝一番のゴンドラで最上部の栂の森ゲレンデへと向かう。前回は栂第二ペアリフトに乗り継いで高度を稼ぎ少し楽をした。しかし僅かな高度差なので今回はゴンドラ終点からハイクアップすることにした。

 ゴンドラの駅前には学生らしき
名のパーティがいて、私が出発準備をしている間に先行していった。彼らの後を追って私も出発。正面のゲレンデを登り始める。トレースがある上、しっかり締まった雪で歩きやすい。ゲレンデの途中から林道へと抜けた。


            ゴンドラ終点からハイクアップ                     林道には立派なトレースあり


 暫くは殆どフラットだがトレースは途中から林道をショートカット。少し山スキーらしくなってきた。スプリットボードの単独を追い抜くと成城小屋直下の急斜面を登るパーティの姿が見えた。


            林道をショートカット                          ハクノリが待ち構えている


 小屋前で休憩中の彼らに先行するが、斜度が増したのと足首程度のラッセルでペースダウン。見るからに元気いっぱいの若者達ご一行さんに追いつかれてしまった。さっさと道を譲り、彼らのトレースで楽をさせてもらう。


成城大学小屋へ登る先行パーティ



            右の小尾根を登る                               天狗原への登り           


 高度が上がるにつれ雪面が締まってきた。圧雪ゲレンデのような感じだ。これはこれで良いのだろうがパウダーを楽しむには程遠い。

 若者達と相前後して天狗原に到着。前回パスした祠まで進んで一休み。ハクノリへの登りに備えてここでクトーを装着した。ディナフィット純正のクトーは初めてだ。板に固定することも出来るスグレモノだが、今回は試しにヒールフリーの設定にしておく。


               天狗原の祠                            気象データの送信アンテナ?


 準備万端、目の前に広がる真っ白な雪原を歩きだした。前回よりも若干藪が出ているような気がするのは気のせいか。(帰宅してから同じ斜面の写真を見比べてみた。案の定、今回の方が明らかにブッシュの露出が多かった)

 ノートレース、ノートラックの斜面をクトーを効かせながらどんどん登って行く。天狗原を振り返ると団体さん達の姿はもう消えていた。さっさと滑り降りてしまったらしい。

 山頂近くになると急なアイスバーン上に
10cmほどの新雪がコーティングされていてクトーの歯が届かない。シールも効かずズルズルと滑って始末に悪い。前回は苦もなく登れたところなのに、雪質でこうも違うものか。ここを何とか乗り切り、一面のシュカブラ地帯へ。そのあとは這松が所々頭を出しているアイスバーンの雪原だ。ここをペタペタと歩いて1140分に山頂ケルンに到着。


山頂ケルンと小蓮華岳


 ケルンの向こうには小蓮華がガスに見え隠れしている。今日は弱い冬型とは言え、ここまで来ると流石に風が強い。視界は悪いし雪礫が顔を直撃するので長居は無用。早々に退散する。シールを付けたままドロップ地点まで戻った。

 岩陰でシールを剥がしてお待ちかねの滑降スタート。シュカブラ地帯を横滑りでやり過ごした後、夏道辺りを一気に滑降した。期待していたパウダーは味わえないものの、誰一人いないマイ・ゲレンデを楽しんだ。大回り数ターンで気持ちよく天狗原へ滑り込むことが出来た。

 振り返るとガスが濃くなっていて自分のシュプールがよく見えないのが残念だ。少し薄暗くなって雪も舞い始めたので、さっさと下山することに。


シュプールが少しでも見えるように補正してみた


 緩斜面を天狗原の端まで漕ぎ進み、この下にある沢沿いの開けた斜面を滑り降りた。雪質は重いがここも快適。成城大学小屋近くまで一気に下ると沢筋が狭くなる。まだ埋もれきっていない沢には大穴が開いていた。これを避けて右岸をトラバースし小屋の前に滑り込んだ。額に汗して登った斜面だが、下りは呆気ないほど早い。


           天狗原からの快適な斜面                          ハクノリはガスの中


 山頂から
20分少々で成城大学小屋に帰り着いてしまった。その後は消化試合。林道のトレース跡をダラダラと滑ってゴンドラの終点に帰着した。


行動時間  4時間15


後記

 7日は予報にたがわず終日素晴らしい天気だった。この日は昨年5月に立山でお会いしたKさんと再会。八方に長期滞在中とのことで、半日ゲレンデスキーをご一緒させて頂いた。急斜面やこぶ斜面でも終始安定した滑りで私のドタバタスキーとは大違い。私より年配なのにスキー技術は滑走日数に比例して日々進歩している由。大いに勇気付けられたのだった。

 最終日の8
日は八方池辺りまでハイクアップするつもりだったが、強風とガスで断念。ゲレンデで少し遊んだのみで温泉に直行した。今回のツアーではハクノリの山スキーを楽しめただけで良しとしよう。

 
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