朝日岳  2418m 新潟・富山県       三百名山
 

2019年9月6日(金)

 山歩きを再開して早や10年、北アルプスの縦走路上の名のあるピークは粗方登りつくしてしまった。それでも改めて地図を眺めてみれば、まだ足跡が残せていない山が残っている。その筆頭は、山スキーで一度は訪れてみたい朝日岳。また、この山は宿望の目標、北アと日本海を結ぶ栂海新道踏破のランドマークでもあるのだ。

 ネックになるのは登山口へのアプローチ。一番近い蓮華温泉でも自宅から300Km以上ある。視力や集中力の落ちた高齢者にはつらい長距離ドライブとなる。

 それでも何かと中途半端な前泊は避けたいと夕食後すぐに仮眠し、日付が変わる前に自宅を後にする。深夜は渋滞フリー、ゆっくり運転に徹しても、何とか午前5時前に蓮華温泉に着くことが出来た。駐車場は、平日と言うのに七割がた埋まっていた。


蓮華温泉駐車場


 この日の行程は朝日小屋まで。電話で予約した際に名物女将のゆかりさんから、午後3時までに到着するようにときつく親身になって念を押されているので余り悠長に構えてはいられない。朝食、トイレといつものリチュアルを手早く済ませ、5時30分、駐車場を後にした。


蓮華温泉を後にする


 蓮華温泉を出ると、しばらくは下り基調の道。雨露に濡れた木道がどこまでも続く。うっかり足を滑らすと尻もちをついたり、泥濘に嵌ってしまいそうで気が抜けない。朝霧の立ち込める兵馬ノ平を過ぎ、また一頻り下ると瀬戸川にかかる橋が見えた。標高1170m、蓮華温泉から約300mの標高差を下ってきた勘定で、ここが本日の標高ボトムとなる。


朝霧立ち込める兵馬の平 正面の山は五輪山だろうか



瀬戸川を渡る


 陽がさすようになると途端に気温も上昇。それほどの急坂でもないのに止めども無く汗が滴り落ちる。白高地沢の橋を渡ったところで休憩中の先行者に追いついた。千葉から来られた62歳の方。私と巡航ペースが同じで、抜きつ抜かれつしながら結局朝日小屋までご一緒することとなる。


陽がさして暑い 雪の重さを実感する幹の変形



白高地沢を渡る



白高地沢 スキーではこの沢を詰めるのがおそらく朝日岳への最短コース


 白高地沢から五輪高原までのカモシカ坂は、この日一番の急登だ。来年のオリンピックを控えたGWには、この先に聳える五輪山にも是非記念登山をしておきたいところ。朝日岳山頂から滑降、五輪山へ登り返して二度目の山頂滑降というのも一興かもしれない。

 森林限界を抜けると再び木道となる。延々と続く階段に太腿が悲鳴を上げ始める。暑いので水分補給も大事。幸い道は幾筋もの小沢を横切っていくので水の補給には苦労しない。


朝日岳はまだまだ遠い



どこまでも伸びる木道



この景色に癒されるがとにかく暑い



山頂付近を覆うガス



主稜線までもうすぐ


 やがて栂海新道との分岐。ここは長栂山と朝日岳の鞍部となる。朝日岳までは標高差150mほど。眼下に富山湾を俯瞰しながら、ひと頑張りで山頂に立った。時刻は11時20分。この分なら女将のお説教を食らわずに済みそうだ。


主稜線に出た



富山湾方面1



山頂のガスは晴れない



富山湾方面2



山頂直下に残る雪渓



残念ながら展望ゼロ



朝日小屋に下ってきた



小屋からは富山湾がくっきり


 山頂は生憎霧の中。暫く待機してみたが、一向に晴れそうにないのでこれ以上の長居は無用。翌日登り返すことにして朝日小屋に向け下山することにした。12時25分、本日のねぐら、朝日小屋に到着。蓮華温泉からの登山者の中では一番乗りだった。前評判に違わず朝日小屋はとても居心地が良かった。女将のゆかりさんのキャラと手の込んだ食事の為せる技だろうか。

行動時間  6時間55分


二日目



晩夏に咲いていたお花















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