焼石岳   秋田・岩手県 1548m       二百名山   
 

2018年10月3日(水)

 私の日本二百名山巡りは遅々として捗らない。長時間の運転が歳とともに億劫になってきていることがその主な理由。残っているのは遠隔地ばかりだからだ。加えて百名山制覇に血道をあげていた頃と比べると熱意が今一つ足りないのかも知れない。それでも今回は一念奮起、片道600Kmの道程を行き帰り共に深夜ドライブし、実質二日間で焼石岳、和賀岳の二座をハントしてきた。

 自宅を深夜に出発。睡魔と闘いながら、何とか予定通り午前7時前に焼石岳の表玄関、中沼登山口に着いた。それにしても、ここへ至る尿前(しとまえ)林道は相当な悪路、何度か愛車の腹をこすってしまった。その上車は全身泥水まみれ。ちなみに尿の字は本来の「腎臓で生成される液体」の他、「湿地」も意味する由なのでうなずける。平日にもかかわらず駐車スペースには先着の車がざっと20台ほど。すぐお隣の栗駒山ほどではないにしてもかなりの人気スポットらしい。


中沼登山口


 7時20分に登山口を後にする。雨続きの後だったせいか、それとも平常でも「尿」状態なのか、登山道はちょっとした沢と化している。流れの中に頭を出している石を伝い歩き、何とか靴を濡らさずに登っていく。相前後して歩くハイカーの中には事情通らしく長靴の人もいた。


登山道は沢状態


 30分ほどで中沼の畔に到着。この辺りの紅葉はまだ始まったばかりのようだが、それでも赤く染まった山の稜線を背景にして十分絵になっている。


中沼



別アングルから



同上


 銀明水避難小屋を過ぎると一頻り急登となる。左手の横岳山腹に広がる赤やオレンジのパッチワークが見事だ。そんな光景にカメラを向けるのに忙しくつい足が止まってしまう。


銀明水避難小屋



小滝も美しい



色の饗宴








 愈々山頂直下。泉水沼の畔から眺める焼石岳は圧巻の一言に尽きる。7時間近いロングドライブの甲斐があったというものだ。また山頂に至る登山道の西側に広がるカール地形は草紅葉も織り交ぜた自然のペルシャ絨毯。思わずため息が出てしまう。


最高級ペルシャ絨毯


 10時10分に山頂到着。二百名山68座目だ。遮るものの無い山頂は風当りが強く余り長居はしていられない。早々に踵を返して下山開始、眺めの良い泉水沼でランチタイムとした。



山頂より泉水沼を俯瞰



泉水沼より焼石岳を望む


 帰路も飽くことなく錦秋を堪能、途切れることなく登ってくるハイカーと挨拶を交わしながら午後1時に中沼登山口に帰着した。焼石岳は高山植物の宝庫とも聞く。二度目は無いと断言できる二百名山はいくらでもあるが、この山は例外。機会があれば是非今度は花の季節に再訪したいものだ。


行動時間  5時間40分



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