天狗岳  2646m 長野県    二百名山  
 

2020年8月29日(土)

 肉離れのリハビリ山行第二ラウンドは八ヶ岳唐沢鉱泉からの天狗岳往復。前回の大菩薩嶺よりも標高差、歩行時間ともにハードルを少し上げてみた。ちなみに唐沢鉱泉からのアプローチは過去二回経験があるが、いずれも厳冬期だったので無雪期は初めてだ。

 例によって夜明け前に唐沢鉱泉に到着。今回も驚いたのは人の多さ。広い駐車スペースは、早い時間にも関わらず数多くの車でびっしりと埋まっていた。暗闇の中、空きスペースを探して右往左往させられたほど。これも北や南アルプスの山小屋休業や登山バスの運行休止の影響なのだろうか。山の選択肢が狭まったために、アクセスの良い八ヶ岳辺りに人が集中しているのかも知れない。

 5時ちょうどに唐沢鉱泉を後にする。まだ薄暗い樹林帯の中、ヘッデンを灯して登って行く。苔むした石畳を一頻り登ると西尾根の稜線に出た。間もなく第一展望台。一堂に会した南八ヶ岳のお歴々を初め、南アルプスの展望が素晴らしい。ゆっくり景色を堪能したいのは山々ながら、たまたま居合わせた男性ハイカーが咳き込んでいたので早々に退散。せめて山ぐらいコロナ禍を忘れたいところだが、どうもそうはさせてもらえないようだ。


唐沢鉱泉は営業中



こうした雰囲気が北八らしくて気に入っている



第一展望台から南アルプスを展望



同南八ヶ岳の山々


 西天狗直下は大きな石がゴロゴロと堆積している急斜面。冬場には新雪に隠れた落とし穴だらけとなるやっかいな所だ。マーキングに沿ってこの岩場を登り切り、7時15分、西天狗の頂に立った。ハイカーがそこかしこにたむろし、少々「密」なので長居は無用。大パノラマを網膜とカメラに納めたら、次の目標、東天狗へと向かう。


山頂直下の様子



西天狗山頂



赤岳や硫黄岳には早くもガスがかかり始めた



改めて南アルプス 今年は北岳詣で出来ず


 東天狗までは20分ほど。この頂は西天狗に輪をかけて大勢のハイカーで賑わっていたため、迷わず素通り。山頂の北側にそそり立つひと気の無い岩峰に登って大休止とした。


東天狗山頂は人だらけ



北側にある岩峰より東天狗を望む


 ここから先の周回ルートは二択。稜線沿いに中山峠に向かうか、天狗の奥庭経由のどちらか。前者は昨年歩いているので今回は後者としてみた。天狗の奥庭はかつての火山活動の名残と言える大小様々な岩石の堆積地。登山道は歩くというよりは飛び石の連続といったイメージになる。


天狗の奥庭を俯瞰


 脹脛へのショックを最小限に抑えるため、ピョンピョン飛び跳ねるような真似は止めておく。足の運びを慎重にすることで、かえって脹脛以外の筋肉負担が増したようだ。黒百合ヒュッテまでこの区間がこの日一番足に堪えた。


ずっとこんな石だらけの道 地味に堪える



両天狗岳を振り返る



黒百合ヒュッテが眼下に


 黒百合ヒュッテで小休止し下山を継続。ここから先は苔むした石のオンパレード。油断すればスリップして尻もちは必至。それと引きも切らず登ってくるハイカーの多さには辟易する。お互い様ながら誰もマスクをしていない。山でこうも三密を経験するとは想像していなかった。10時25分、尻に青痣をつくることもなく、また脹脛を痛めることもなく、無事唐沢鉱泉に帰着した。


苔は美しいが滑りやすいので要注意



唐沢鉱泉へ下山 ここも不整地の石畳


 着替えを済ませ、帰宅の途に就くと駐車場をはみ出した車列が延々と路駐していた。先程の登山者の行列、さもありなん。足の調子は上々だったので次回はまた一段とハードルを上げたコースにチャレンジするつもり。但し今回のような人混みだけは勘弁してもらいたいものだ。


行動時間 5時間25分




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