平標山BC   1984m 新潟・群馬県            
 


2021年3月20日(土)

 コロナ自粛に加え、足腰を痛めて見合わせていた山スキー。先日根子岳でのテストランの結果、体調は何とか山スキーに耐えられるとの感触が得られた。BC再開第二弾は、少しステップアップしてシッケイ沢。ご一緒するのは、奇しくも6年前にこの沢でお会いして以来ずっと懇意にして頂いている群馬のKさん。彼も私同様、足の怪我から一か月ぶりのBC復帰戦となる。

 私の車を毛渡橋にデポ。今年は残雪豊富で道路脇まで雪が繋がっているので奥には入れない。Kさんの車にギアを積み替えて出発地の火打峠へと向かった。

 午前6時5分、ハイクアップスタート。別荘地内の林道はすっかり雪が消えているため除雪終点までシートラ、雪が出てからシール登高に切り替えた。相前後してスタートしたのはガイドツアーの団体さん7名。彼らもシッケイ沢に向かうとのことだ。毛渡橋には2台の先着車。これで少なくとも1台の持ち主が判明したことになる。


すっかり雪の消えた別荘地の林道


 ヤカイ沢に入ると平標山から松手山にかけての見慣れた景色が目に入ってくる。平標山は、群馬県側から押し寄せた雲で覆われその姿は望めない。残念ながら、どうやらヤマテンやGPVの予報は見事的中のようだ。


ヤカイ沢へ



雲に飲み込まれた山頂を眺めるKさん



松手山方面はまだセーフ



苗場山方面はクリア


 右に大きくドッグレッグする前にクトーを装着。斜度が増すにつれ雪面も比例して硬く締まってくる。それにかなりの急斜面。クトーをもってしてもスリップしそうで少々心もとない。この辺りで先行していた単独の若者はアイゼン登高にスイッチしていた。


硬い雪面をものともせずガシガシとハイクアップするKさん


 尾根筋に出るとお馴染み烈風の洗礼。晴れていればどうということも無いが、残念ながら今回はガスのおまけつき。そのガスは登る程に濃厚さを増し視界を奪う展開となってきた。


尾根筋に出た 上に行くほどにガス


 一旦仙ノ倉山への鞍部に向かいかけたものの、天候は更に悪化し完全に天も地も無いホワイトアウト状態。おまけに陽光が差さないので雪面は全く緩んでいない。この状況でシッケイ沢強行は無謀、悔しいが断念せざるを得ない。進路を修正し取り敢えず平標山の頂を目指すことになった。

 10時ちょうどに平標山山頂到着。ガイドツアーの皆さんも先着していた。彼らもシッケイ沢を諦め、平標沢に転進するとのこと。Kさんと相談した結果は「安全第一」。我々は様子の分からない平標沢は却下。無理をせず平標山の家経由夏道沿いに下山することとした。



ガイドツアーご一行様


 シールオフし山頂を後にする。Kさん先頭にGPSで現在地をこまめに確認しながら小刻みに滑降していく。一応無線連絡が取れるようにしたものの、ホワイトアウトの中では余り意味がない。一度はぐれてしまったら相棒を見つけることはまず不可能だからだ。ともかく付かず離れず下っていく。ちなみに、KさんのGPSは腕時計式なので操作不要、リアルタイムで現在地が把握できる優れものだ。

 雪質に誘われてつい笹穴沢に少し入り込んでしまったが、トラバース気味にエスケープし行きついたところはドンピシャ山の家だった。ここで大休止。行動食を摂った後、滑降再開。


平標山の家で休憩


 視界も回復し、雪面もやや硬めながら快適なザラメとなった。やっとまともなスキーが出来る。ピステンがかかったような面ツルのスロープでツリーランを楽しませてもらい、斜度が緩くなったところで岩魚林道へと降り立った。この先はほぼ自動運転で別荘地へと向かい無事終了。


滑降するKさん



同上



同上





同上



同上



最後は沢地形を横断して林道へ


 今回はシッケイ沢という当初の目的は果たせなかったものの、Kさんも私も怪我や故障からの完全復活を確認できたし、ザラメも堪能できたので結果オーライということで、それなりに納得のBCとなった。


行動時間  6時間



  
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