平標山BC 1984m 群馬・新潟県               
 


2019年1月30日(水)

 今シーズン2回目、通算11回目となる平標山BC。前回は一月初め、藪がまだ濃くてヤカイ沢は見送らざるを得なかった。ヤカイ沢詣では毎年のルーチンになっているので、このまま春を迎えたくはない。先週末は今シーズンの最強寒波とのこと。藪も埋まって美味しいパウダーが頂けそうだ。予報によれば晴れ間が期待できるこの日、トレーニングも兼ねて再訪してみることにした。

 夜明けとともに火打峠に到着。平日なので私が一番乗りかと思いきや、当てが外れトンネル前駐車スペースには既に先客がいた。車内で着替えをしている間にこの方はスキーを担いで先行。さらに相前後して、もう一台車がやってきた。地元の若いカップルでギアはスプリットボード。テキパキと支度し、スキーヤーの後を追うように出発していった。

 6時35分、4番手で私も車を後にする。まずは別荘地の林道で積雪量チェック。両側の雪壁は、前回より明らかに高くなっているが、期待したほどではない。やはり群馬県に近い分、寒波の影響は小粒になってしまうようだ。


前回より明らかに壁が高くなっているが、期待したほどでも


 除雪最終地点から先行者のトレース上を進む。ラッセルは足首程度だろうか。ヤカイ沢分岐で夏道を離れると、轍は次第に深くなってきた。先行者に追いつくのは時間の問題、少しはラッセル貢献できるだろうと不遜にも高をくくっていたが、一向に前を行く三名の姿を視界に捉えることが出来ない。


稜線に朝日が当たり始めた



振り返ればこの景色



ヤカイ沢右股の様子



ヤカイ沢左股の様子



立派なトレースを使わせてもらい楽ちん登行


 ヤカイ沢を正面に見て舵を右に切ると尾根に向かって急登が始まる。トレースはかなりの急勾配、最小限の切り替えしでひたすら直登している。まるでシールのグリップ力の限界を試しているかのようだ。

 やっとの思いで追随し、尾根に登り上げてもやはり先行者の姿はない。この先ラッセルは無いので、図らずも完全なトレースただ乗りになってしまった。


尾根に出るとこの景色 先日歩いた苗場山を展望



平標山の家の尾根 強風のせいかブッシュがかなり露出



仙ノ倉山


 ウインドクラストした斜面を時々ずり落ちそうになりながら、クトーを付ける手間暇を惜しんでハイクアップを続ける。ようやく山頂近くまで来たところで、ヤカイ沢を観察すると、スプリットボードの二人が左股のオープンバーンを滑り降りていた。暫くすると今度は右股をスキーヤーが斜面のスキーカットを繰り返しながら慎重に滑り降りているのが見えた。


ドロップポイントにスキーヤーが見える


 10時ちょうど、3時間25分かかって山頂に到着。過去ノーラッセルであれば3時間を切っていたのに無念な結果。トレーニングのつもりで履いてきた重いスーパーファットのせいだろうか。ライト&ファーストの原則通りの結果とも言えるが、本当のところは加齢だよとは心の声。。。


立派に育ったえびの尻尾 セリフの吹き出しのようにも



谷川連峰



巻機山方面 手前は面ツルの西ゼン


 雪化粧が一段と進んだ上信越の山々の絶景をカメラにおさめたら、早速滑降にかかる。10時15分、滑降スタート。万一の雪崩リスクのあるオープンバーンは避けて往路の尾根を滑り降りる。藪がすっかり埋まった林間コースのパウダー祭りだ。無垢の白い斜面を薄く刻んで浮遊しながらどんどん落ちる。



快適ツリーラン






斜度が緩くなったヤカイ沢下部


 エンドルフィン全開で、ヤカイ沢の下部まで一気に滑り降りてしまった。その後は、陽の当たる斜面はややサンクラスト気味なので敬遠し、日陰となるヤカイ沢左岸の山沿いを滑り降りて林道に合流した。後は後続のスキーヤーが立派な高速道路に仕立ててくれたトレース上を自動運転。

 11時15分、火打峠に無事帰着した。短時間、かつラッセルは人任せでトレーニングには物足りなかったが、文句なしの天気に恵まれ、この季節限定のパウダーを思い切り満喫した半日ツアーだった。


行動時間 4時間40分

Gear Pontoon 159cm / Scarpa F1Tr


  
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