祖母山  大分・宮崎県 1756m     百名山
  


20101120

 いよいよ今回の九州遠征の最終日。今日も素晴らしい晴天に恵まれた。有終の美を飾る祖母山なのだが、ネットで見る限りこの山の評判はあまり芳しくないようだ。「登って楽しい山ではない」とまで書いて、さすがに気が引けたか「地味だが味のある山」と苦しい持ち上げ方をしているガイドブックもある。どうやら天気が悪ければ決定的に印象が悪くなってしまいそうだ。せめて天候に恵まれたことを感謝しないといけない。祖母山の登山口は四方からあるが、午後に熊本の市内見学もしたいと思っていたので、最短コースの北谷登山口から山頂を目指すことにした。

  
阿蘇の宿から五ヶ所を目指してハンドルを握る。ナビの調子が悪いので久方ぶりに地図を睨みながらのドライブとなった。幸いルートは単純だったので迷うことも無く五ヶ所に着いた。ここから祖母山への標識に従って林道へと入る。入り口には「土日以外は水道工事のために通行止め」とあった。たまたま祖母山を土曜日に予定したのだが、何という幸運だろうか。連日の好天といい、今回の山旅は本当についている。所々の水溜りを避けながらラフロードをどんどん登っていき、登山口の駐車場に到着した。小屋の周辺にはすでに数台の車がとまっている。



             ほぼ満杯の駐車スペース                 左の千間平コースを選ぶ(右は風穴コース)



  
ちょっと出遅れたようだ。早速身支度をして745分に歩き出す。北谷登山口には、沢沿いの風穴コースと尾根筋から国観峠経由で祖母山を目指す二つのルートがある。どちらでも良かったのだが、駐車場の目の前にある登山口から入山したので後者を選んだことになった。登り初めてしばらくは緩い傾斜の杉林を行く。そのうち背の高い笹のなかを歩くようになる。すぐに所々展望が開けてきた。時折現れる合目標示で気を紛らわしながら比較的単調な道を登り続けると尾根筋の千間平に出た。やや下り気味に平坦な道を進み、少し登り返したところが国観平だ。ここからいよいよ最後の行程、今までには無かった急登となる。9合目辺りで見覚えのある御仁に追いついた。一昨日開聞岳の山頂に居た東京の人だった。昨日韓国岳に登った後、こちらに転戦してきたとのこと。祖母山山頂には935分に到着。登山口からは1時間50分、今回の九州遠征の疲労が溜まってきた足には丁度良いエクササイズだ。広くフラットな頂上には単独の男性が2名いて、眺望を楽しんでいた。残念ながら阿蘇山と久住山以外の山名はわからないが、山頂からは360度ぐるりと九州中央部の主要な山々が見渡せた。前評判とは裏腹に祖母山は素晴らしい山ではないか。事前調査の悪評は、天気次第で山の印象は大きく変わると言うことの証左かも知れない。



       杉林を緩やかに登る              合目表示


      このような背の高い笹のなかの道が延々と続く                  公園のような千間平周辺



     大分、熊本、宮崎の県境         祖母山が木々の間から顔を見せた


            そっけない山頂標識                       こちらは立派だが読めないし壊れている



昨日登った久住山



 
しばらく晩秋の九州の山々を愛でた後、山頂を後にすることにした。下山ルートは尾根コースのピストンでは面白くないので風穴コースを辿る。いきなりロープが連続する急峻な下降となる。尾根ルートと比較すると明らかに踏み跡が貧弱だ。あまり人気がないということだろうか。アルミ梯子が設置してある箇所を過ぎると斜度は緩んでくる。やがて道は沢沿いとなりどんどん下って行くと林道に出た。結局風穴には寄らず終いで駐車場へと帰着。時刻は1110分。

 今回は、好天に恵まれ
5座の百名山に加えて二百名山一座もおまけにクリアすることができた。コストも掛かったがそれに見合う楽しい山歩きができたことを感謝し、山に向かって声に出して有難うと言い一礼する。下山後は熊本城など市内見学を楽しんだ後、夕刻のフライトで帰京した。



          気持ちのいい沢コース                            林道へ出たところ


行動時間              3時間25
歩行時間              3時間

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