白毛門   群馬県 1720m          
 

2018年10月10日(水)

 今シーズンの沢歩きの締めくくりとして、谷川の沢から沢を渡り歩く周回ルートを計画した。白毛門登山口から東黒沢を遡行。丸山乗越から宝川水系に降り、今度はウツボギ沢から白毛門を目指すというもの。10月も早や半ば、滝でシャワーを浴びでもすれば凍えることは必至。実行には日差し有りきが絶対条件だ。

 「午前中晴れ」のヤマテン予報につられて選んだこの日、チェックする度に予報は後退。直前予報では晴れ間はあるが、「稜線は雲に覆われる」となってしまった。ダメ元で現地まで足を運んだものの、案の定、山にはどんよりした厚い雲がかかっている。暫し逡巡した後、沢は断念。せめて筋トレでもして帰ろうと一般ルートから白毛門を目指すことにした。


東黒沢入渓点


 夜明けとともに行動開始。未練がましく東黒沢を少し覗いておく。堰堤の先まで行き入渓地点を確認しただけだが、これで気が済んだ。この沢は来シーズンに残しておこう。

 白毛門登山口まで引き返してハイクアップを開始する。取りつき直後から胸を突く急登。アキレス腱が緩む間もない。瀬音が遠くなる頃、始まったばかりの紅葉が目を楽しませてくれるようになった。標高1000m前後では、見頃にはやや早いといった感じだが、それでも十分美しい。


東黒沢の滝を遠望



日差し無く紅葉も今一つ



上空には厚い雲



ピンクの紅葉もある


 やがて岩場が表れてくると松の木沢の頭は近い。稜線に出ると濃度を増したガスに視界は悪化。霧の中から前触れなく浮かび上がる細かな起伏を上り下りしながら標高を上げ、8時30分に白毛門の頂に立った。登山口から2時間40分の筋トレだった。


岩場を攀じ登ると、、、




笠ヶ岳に向かって少し下ると、、、



こんな景色に逢えるはずだった(2014年9月27日撮影)


 山頂には先行者が一人。白毛門の北面に広がる紅葉を楽しみにしていたが、今回は完全に空振り。東黒沢の詰めと丸山乗越を俯瞰する目論みもかなわなかった。


今回はこれで我慢



紅葉に見とれるハイカー




最後はまだ緑が眩しいブナ林を下って終了


 軽くカロリー補給をした後は視界不良の山頂に長居は無用。標高差1000mの下山を開始する。標高が下がるにつれ視界は回復。朝方より強くなった紫外線に鮮やかさを増した紅葉を愛でながら下り続け、10時45分に登山口に無事帰着した。計画未遂のフラストレーションも汗と一緒に流され、すっきりした気分で帰路に就いたのだった。


行動時間  5時間



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