2013年3月6日(水)
昨日は下山後、黒姫山からそう遠くない野尻湖畔に宿をとったのでゆっくり休養することができた。今日は少し早起きして、黒姫山のお隣、佐渡山へと向かうことにする。
午前6時過ぎ、登山口となる大橋に到着。既に駐車している車が3台あった。ちょうど出発の準備をしていた方と話をすると、今日は五地蔵山で足慣らし、明日は本番で乙妻山とか。何と犬を連れてハイクアップしていった。6時30分、私も後を追って車を後にした。
しばらくはトレースがカチカチに凍りついた大橋林道を歩く。40分ほど歩くと、小尾根を挟んで道は左右に分かれる。右に行けば黒姫山、左に進めば佐渡山のコル方面だ。正面の尾根に取り付くトレースもあった。主稜線にダイレクトに登り上げるのだろう。この方が近道とは思うも、当初の予定通り、佐渡山のコルへと向かうことにした。
大橋林道をハイクアップ 黒姫山方面との分岐
小尾根に沿ってしばらく急な登りが続いた後、フラットで開放感のあるブナ林の緩斜面となった。コルにはテントが数張り。このテント村の住民と思しき若者達と挨拶を交わして、さらに先へと進む。
正面の山はは五地蔵山だろうか 小尾根を登る
広々したコル テント村
ほどなく主稜線に出ると真正面に黒姫山がショーアップ。御巣鷹山がちょうど頭、それを取り巻く外輪山が十二単の襟のように見える。ここから眺める山の姿が黒姫の所以になったのではないかと勝手な想像をしてみたが、本当のところはお姫様の悲話伝説が命名の由来らしい。
黒姫山 山頂はすぐそこ
東側に雪庇が連なっている
雄大な景色を楽しみつつ雪庇の稜線をゆるゆると登ってほどなく山頂に到着。時刻はちょうど9時。風も穏やかで抜けるような青空。最高の天気に恵まれた。山頂は高妻山、乙妻山の絶好の展望台だ。大パノラマを楽しみながら、早目のランチタイムとする。
高妻山、乙妻山
妙高連峰
戸隠スキー場と飯綱山
食後、ゆっくり滑降準備。ルートとしては往路をそのまま辿るのが登り返しが無くて一番楽なのだが、いつも参考にさせて頂いている方々のレポに刺激されて北東斜面にチャレンジすることに。ところが稜線には雪庇がずっと連なっており、どこからドロップすればよいのかわからない。
北東の稜線に沿ってしばらく滑り降りたところで、雪庇が少し小振りになったので、ここからドロップすることにした。最初は慎重に雪庇直下の急斜面を雪質と眼下の斜面を観察しながら、少し南方向にトラバース。樹間の広そうなスロープ目掛けて、いざ滑降開始。
少し北東尾根を下って、 小さめな雪庇からドロップ
雪質は重いパウダーだが、昨日の黒姫山東尾根のモナカとは比べ物にならない楽しさだ。調子に乗ってスピードを出し過ぎて派手にコケたり、全身雪まみれになりながら緩斜面まで標高差300mを一気に滑り降りた。
疎林の快適なスロープを滑り降りる
傾斜が無くなり、板が滑らなくなったところで再びシールを貼って大ダルミへと向かう。この辺一帯はあまり人が入らないのか、雪面にあるのは動物の足跡のみ。完全にノートレースだが、締まった雪なのでラッセル不要。とても快適だ。
下りきったところ。夏は湿地帯? 北東斜面を見上げる
1738mピークの北尾根の突端を回り込んで急坂を登る。時刻はまだ11時前。晴天は約束されているし、500mほどの標高差を頑張れば、御巣鷹山まで足を伸ばすこともできそうだ。とは一瞬思ったものの、いつもの軟弱ぶりを発揮して予定通り大ダルミから素直に下山することに。
大ダルミから御巣鷹山は指呼の距離 ここも夏は湿地帯?
シールを剥がして、スキーヤーズライトの沢筋に下らないよう注意しながらスキーを滑らせる。標高が下がるにつれ、雪はザラメに変化。これはこれで楽しい。先ほどの佐渡山のコルとの分岐まであっという間だった。大橋林道も緩傾斜ながら漕がずともスキーは滑ってくれた。
車への帰着は11時半。半日コースのお手軽山スキーだったが、十二分に満足感に浸ることができた。
行動時間 5時間
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