2012/1/2
年末年始は、例によって食べ過ぎ、飲みすぎで日頃のジム通いの成果をいとも簡単に帳消しにしてしまった。ぜい肉を少しでも燃やさねばということで新年早々の山歩き。選んだ先は地元の二百名山大岳山だ。山歩きを再開して以来、移動手段は飛行機で遠征した時も含めて例外なく車を使用しているのだが、今回は近場でもあり、また駐車スペースに苦労しそうだったので初めて電車を活用することにした。
自宅から2時間少々で奥多摩駅に到着。青梅線に乗り換えると乗客の殆どは登山姿のオヤジばかり。正月早々他にやること無いのかね。自分もその一人ではありますが。
駅から登山口まで、まごついて渡るべき橋を間違え10分ほどのロス。多摩川を渡ってすぐの登山口から愛宕山神社を目指して登り出す。いきなり胸を突くような急階段が現れた。上部に行くほど勾配がきつくなる信者泣かせで、先行していたオジサンが早くもここでネを上げていた。
この橋を渡ってすぐ右手が登山口 愛宕山へと登る
急階段を登るハイカー 愛宕山の五重塔
五重塔と平和の鐘を横目で見ながら愛宕神社へと進む。初詣を三秒で済ませて眼下の鳥居に向けて駆け下る。一旦林道に出るが、ここからようやく山歩きらしくなった。密生する杉林の中を登る。しばらくチャイムだの救急車のサイレンなど都会の生活音を聞こえているが、次第に山の静寂が支配するようになってきた。
鎖場と巻道の分岐が現れた。迷うことなく、鎖場を選ぶ。鋸尾根は細かなアップダウンの連続だ。確かに鋸の刃のようではある。約2時間かけて鋸山に到着。山頂には先行者が一人休憩していた。これから御前山へ向かうとのことで、すぐ先の分岐を右手に下っていった。
背後の山並み(この時は晴れていたのだが) 気持ちの良い尾根道
展望なしの鋸山山頂 御前山との分岐
再び鋸刃のアップダウンを越えていくと、先ほどまで晴れ間が覗いていたのに、いつしか濃いガスが背後に迫ってきた。そのうちちらほら小雪が舞い始め、それがあっという間に横殴りの雪になった。東京都の山と馬鹿にしてはいけない。腐っても鯛、低くても冬山なのだ。
うっすらと積もった尾根上の雪道を歩き続け、ゆったりした登りから傾斜がきつくなると広々した頂上に到着。ちょうど歩き始めて3時間。様々の方面から登ってきたハイカーが沢山たむろしていた。皆さん揃いも揃って単独のオジサンばかり。ここで大休止。雪は止んで日が差してきたものの、ガスで景観は今ひとつなのが残念だ。適当な石に座り込み、最近すっかりハマってしまったクリームパンを食して後半の鋭気を養う。
いきなり雪が降り出す ハイカーで賑わう大岳山山頂
しばらくすると再び晴れ間が広がってきた
しばしの休憩後、御岳山へ向けて歩き出すと、先ほどとは打って変わって次から次にハイカーとすれ違うようになった。トレランの若者も多数いる。殆ど人に出会うことも無かった鋸尾根とは何という違いだろうか。
凍結した道もあるし うららかな散歩道もある
御岳山を望む 東京方面はもやって見えない
御岳山周辺まで来ると沢山の宿屋やお店があって、ハイキングというよりは街歩きに近くなってきた。途中見晴台や御岳山神社に寄り道したり、ケーブル駅まで足を伸ばしたりしたが、あまりの人の多さにすっかりテンションがダウン、早々に下山することにした。数珠つながりの初詣の車の列を脇目に参道を下り続ける。近道の案内に従って多摩川の吊り橋を渡り、御岳駅へと直行する。六時間程度の半日ハイクではあったが、多少の脂肪燃焼に加え、山のフィトンチッドを身体いっぱい浴びることができて満足感に浸りつつ、帰宅の途に着いた。
参拝客で賑わう御岳神社 またひとしきり雪が降り出した
大杉の林立するケーブルカー沿いの下山路 多摩川を渡る吊り橋
行動時間 6時間
歩行時間 5時間30分
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