西吾妻山BC  若女平下り               百名山
 


2017年3月5日(日)

 昨日の大平下りに続き、この日も吾妻山北面のクラシックルートの一つ、若女平下りにチャレンジ。残念ながら予報に反して天気は冴えない。土曜日より日曜日の方が、天気が良いはずであったのに、天元台高原スキー場から見上げる空はどんよりと鉛色だ。

 前日同様、二基目のリフトで待たされたが、9時にはゲレンデトップに立つことが出来た。9時10分にハイクアップスタート。

 視界不良なのでGPSでこまめに進路をチェックする必要がある。ところがあろうことか、この日に限って私のGPSは調子が悪く、どうしても衛星が捕捉できない。電子コンパスは何とか機能してくれているが、現在位置がわからないのでは全く使い物にならない。


スタート時点ではまだ視界はあったが、やがてホワイトアウトに


 時間を追うごとにガスは濃くなり、中大巓を梵天岩との鞍部に出た辺りでは完全にホワイトアウト状態となった。天と地の区別もつかず、自分の足元ですら良く見えない状況で西吾妻山の山頂を目指してハイクアップして行く。いざとなればスマホのGPSもあるし、まぁ何とかなるだろうと能天気なことを考えていると、前を歩いていたKさんの姿が忽然と消えてしまった。何と尾根上の起伏で成長した小雪庇から5mほど落下したのだ。幸い怪我もせず無事だったのは何よりだった。


小雪庇から落下したKさん


 その後も視界ゼロの中で彷徨気味。まさかのリングワンダリングも体験し、文字通りの紆余曲折を経て西吾妻山の山頂に立てたのは11時30分だった。視界があれば、苦も無く到達できる山頂に2時間20分もかかったことになる。


判別も困難な天狗岩の社



一応山頂にて記念撮影 Kさん



山頂にて 私


 さっそく滑降準備をして下山開始。慎重に方向を定めてモンスターの間を縫うように滑降する。Kさんとはぐれないように出来るだけ間を詰めて後を追っていく。程なく濃いガスの中からスノーシューのパーティがフェード・インし、正しい方向に向かっていることが確認できた。これで一安心。


西吾妻小屋まで下山し一安心


 西吾妻小屋を過ぎると急速に視界が回復してきた。ようやく心置きなく滑降を楽しむことができる。冴えない天気のおかげで良好な品質が保持されていたパウダーのツリーランを満喫。


先行するKさん



私もようやくツリーランを楽しむ余裕がでてきた



同上



若女平にて


 平坦な若女平を過ぎると両サイドがスッパリ切れ落ちた痩せ尾根となった。右側に張り出した雪庇に近づかないよう注意しながら慎重に通過する。雪質は急激に悪化し激重か、モナカ状態。太腿への負担が大きくなるので休み休み、下って行く。


痩せ尾根を滑降するKさん



痩せ尾根を抜けてホッとする私


 ロープウェイ湯元駅の数百メートル下の道路まで下りて若女平下りは無事終了した。今日の反省点は言うまでもなくGPS。私のGPSはGarmin64Sだが、不調原因はどうやら電池の容量不足らしい。毎回使い捨てとなる電池はエコに反するので、現在は充電可能な2400mAHのニッケル水素電池を使用している。

 これまで不都合が生じたことは一度も無かったのだが、帰宅後調べたところ、直前に充電したにも関わらず電池残量は僅かだった。要するに電力不足で衛星捕捉が出来なかったということだ。ニッケル水素電池は数百回の充放電が出来ることが謳い文句だが、実際には過放電等によりそれほどの寿命は得られないものらしい。

 命に係わるものなので今回使用したものは即刻廃棄し、躊躇なく新品と交換することにした。単独で同じ目に遭ったらと思うとぞっとする。今回もKさんに感謝です。


行動時間  4時間


後記

 GPSは電池を新品に交換しても問題解決に至らなかった。代理店とコンタクトし、ファームウエアを更新したり、工場出荷状態に初期設定したりと色々試したが、症状はおさまらない。万策尽き、結局代理店に預けることになってしまった。入院中は、低温に弱くて頼りないがスマホのGPSアプリ「DIY GPS」で代用するしかなさそうだ。



  
Map
KさんよりGPXファイル拝借
 Track
同左
Weather  Map 
  トップ                              山歩き 
inserted by FC2 system