二王子岳    新潟県        二百名山
      

2013524日(金

 今日も抜けるような青空。昨日の石転び沢は残念ながら梅花皮小屋に到達した頃にはすっかりガスってしまい、眺望を楽しむには程遠かった。二王子岳は飯豊連峰の前衛として西側からその全貌を眺めるのに絶好の展望台だ。山頂まで好天が続くことを祈りつつ、二王子神社へと向かう。

 車一台がやっと通れる幅員の林道をしばらく登って行くと、登山者用駐車場の案内があった。他に車は1台だけ。今日も静かな山歩きになりそうだと思ったのは束の間。登山口へと続く神社の境内に入ると、何のことはない、ここに数多くの車がとめてあった。結構な数のハイカーが山に入っていそうだ。


                二王子神社                             その先にある登山口


 登山口から一歩山に足を踏み入れるとそこはよく手入れされた日本庭園の世界。せせらぎと新緑の癒しの空間だ。杉の大木からの木漏れ日が雰囲気を盛り立ててくれる。
1合目、2合目と高度を稼いでいくにつれ、登山道には雪が見られるようになる。


              癒しの空間その1                           癒しの空間その2



癒しの空間その3



             残雪がでてきた                                                 


 
3合目を過ぎた辺りで急坂を登りきると、上気した顔の中年カップルがいて汗を拭いていた。尾根筋に出ると視界は一気に開ける。残雪と新緑がくっきりしたコントラストを見せる山々や、振り返れば日本海までが展望できるようになってきた。


              展望が開けてきた                             すっかり雪道に


 ここまで来ると足元はすっかり雪道。固く締まっているので踏み抜きも無く歩きやすい。広々した急坂に差し掛かると上から見事なグリセードで一人降りてきた。なかなか楽しそうだ。私も帰路試してみることにする。


             広々した雪の斜面                             前を歩くハイカー達



              山頂が見えた                           正面左側に二王子小屋が見える


 この先で休憩中の
2パーティを追い抜いて稜線に出ると二王子小屋はもう指呼の距離。最後の一登りで山頂に着いた。要した時間は2時間半ほど。標高差やお手軽さの度合いから、関東であれば、さしずめ丹沢の塔ヶ岳といった感じだろうか。


山頂到着、飯豊連峰が勢ぞろい



中央のピークが北股岳、梅花皮小屋が見えるような、見えないような、、、


 広い頂きには数名のハイカーが休憩していた。青春の鐘と記された鳥居の向こうには、お目当ての飯豊連峰の峰々が勢ぞろい。昨日登りそこねた北股岳はもとより、少し遠方に位置する飯豊本山まで一望のもとにある。これで昨日のフラストレーションはすっかり解消された。飯豊、二王子岳をセットにしたことで十分満ち足りた山旅となった。

 山頂で展望を楽しみながらランチを食べた後は来た道を下るだけ。雪の急坂はストックを脇にグリセードもどきで滑り降りてみた。スキーとは比較にならないが、それなりに楽しい。


            一年ぶりのカタクリ                                 日本海


 日本海が意外に近く見えることに驚いたり、水が引かれた水田が湖のように広がる光景に、いかにも米どころと感心したり、足を休めることなく下り続け、
1220分、二王子神社に帰り着いた。石転び沢のついでのようなつもりで歩いた二王子岳だったが、良い意味で期待を裏切る素晴らしい山だった。


行動時間  4時間35分

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