2015年6月2日(火)
新緑を求めて久しぶりに奥日光の山を歩くことにした。向かう先は白根山。過去4度登っているが、いずれも紅葉や新雪の季節。山がどう新緑に染まっているか楽しみだ。
5時15分、お馴染みの菅沼の登山口に到着。駐車場入口で1000円也を徴収された。知らなかったが、一昨年から有料になったらしい。それにしても野口英世さん1枚とは。。。
トールゲートの奥が駐車場 パステルカラーの山々
6時10分、トレッキングシューズに履き替えて車を後にする。高原のひんやりした空気と芳しい森の香が心地よい。標高が高いせいか、木々の葉は芽吹いて間もない感じ。朝日を浴びた、原色の緑にはまだ間のある淡いパステルカラーが美しい。
岩のごろごろした登山道が、、、 いつしか雪道となる
樹林帯に入ると、途端に春が遠のき冬の名残が現れる。ごつごつした岩混じりの道には、そこかしこに雪が残されており、日陰、かつ北斜面のためだろうか、雪道を歩く方が多くなった。山の頂きは寡雪、里の残雪は豊富という今年の特徴がここにも表れているようだ。幸い硬く締まっているので踏み抜きの心配がないのが何より。
弥陀ヶ池と白根山
無心に足を運んでいて、ふと気がつくと私と同年輩のハイカーが後ろに迫っている。遠慮してか、彼はしばらく私の後を歩いていたが、道を譲ると解き放たれたようにペースアップし、すぐに姿が見えなくなってしまった。菅沼から1時間20分ほどで弥陀ヶ池に着いた。ここから眺める荒々しい岩稜の白根山は存在感抜群だ。
前を行くハイカー達 コバイケイソウの群生
池のほとりで小休止した後、いよいよ最後の急登にかかる。辺りは一面芽吹いたばかりのコバイケイソウの群生。初夏に咲く花は地味で冴えないが、葉脈のくっきりした葉はまるで観葉植物のように美しく見ごたえがある。
途中写真撮影に余念のない二人のハイカーに道を譲ってもらい、8時15分、2年ぶり、5度目の白根山山頂に立った。周囲にガスが湧いてきて残念ながら景色は今一つだが、梅雨入り間近のこの時期としては上出来だ。
岩だらけの急登 裂け目を越えれば山頂はすぐ
一休みして前白根山へと向かう。辺りはかつてのマグマ噴出の名残ともいうべき荒々しい岩だらけ。この山は気象庁によると噴火警戒レベル対象外の活火山という扱いになっている。何の心配も無いはずなのに、火口の真上をうろうろするのは落ち着かないというのは思い過ごしだろうか。
火口付近???
五色沼を眺めながら、ザレた急斜面を下る。避難小屋に着くとここにも同年輩のハイカーが休憩していた。お話をすると私と同じコースを予定されているとのこと。結局この方とはその後もつかず離れず行動を共にする結果となった。
五色沼を眺めながら下る
桜はやや散り加減 避難小屋が見えてきた
小屋の裏手から前白根山に向けて100mほどの登り。一気に登って尾根筋に出るとまた別の同年輩の方がいて、昨晩は一人きりで避難小屋に泊った由。
尾根筋に出た 前白根山を望む
9時30分、前白根山に到着。ここでランチタイムとする。白根山で私を追い抜いて行った健脚氏もここで休憩していた。何故かこの山頂には、私も含めジイさんハイカーばかり4人が集結してしまった。平日、早朝、百名山というキーワードで絞り込むとこういう結果になるのだろうか。
そんなことを考えながら前白根山を後にし、五色山へと向かう。白根山をバックに五色沼が絵になるのでこのアングルが気にいっている。
白根山と五色沼
五色山へと向かう 雪渓の多く残る国境平
ここから弥陀ヶ池と金精山方面へと登山道が分岐する。金精山への登山道は余り使われていないようで少々荒れ気味だし、登山道が残雪に隠れて迷いやすい。右往左往しながら雪渓を下り国境平へと下った。ここから金精山へ標高差60mを一登り。
山頂にはシニアのご夫妻が休憩していた。水分補給だけで先へ進む。金精峠への下りは本日の行程の中では、最もリスキーな区間。梯子やロープが連続する上、急斜面には残雪もあって足場が悪い。
金精山の下りはロープや梯子の連続 最後は満開の石楠花に癒される
金精神社が近くなると打って変わってお散歩コースとなる。登山道の周辺には満開の石楠花が咲き誇っており癒される。お花見気分で下り続け、金精峠経由、菅沼への少々荒れた道を黙々と歩き、ちょうど正午に駐車場に帰着した。半日コースのハイキングながら、良い汗をかいて変化に富んだ景色を楽しむことができた。帰路立ち寄ったやしおの湯もコストパ抜群で大満足(65歳以上300円!)。
行動時間 5時間50分
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