2013年6月23日(日)
今年は空梅雨かと思えば、台風の接近を受け一転して連日の雨続き。前回の佐武流山から2週間、そろそろ山道具はもとより体にもカビが生えてきそうだ。幸いこの週末は梅雨前線が南に下がって新潟県は晴との予報。このチャンスに越後三山で唯一未踏の山、中ノ岳を歩くことにした。
午前5時前にしゃくなげ湖のどん詰まりにある駐車場に到着。他の登山者につられて林道を歩き出したが、尾根に取り付くはずなのにその様子も無くどうもおかしい。地図を見ると三国川沿いに進んで丹後山へと続く林道だった。すぐに引き返して車で更に奥へと移動。十字峡登山センターに着くとその前にちゃんと中ノ岳登山口があった。
十字峡登山センター 中ノ岳登山口
仕切りなおして5時15分に出発。のっけからの急登続きで暖気運転する間もなくエンジン全開といった感じ。濡れた落ち葉を踏みしめながらどんどんと高度を上げていく。
もう随分歩いたと思ったところで1合目の標識が出て来た。まだ1/10かよとがっくり。私にとってこの合目標識はモチベーションを下げるありがた迷惑以外何者でもない。もう1/10も登ってきたとポジティブに励みとする人もいるのでしょうが。
恨めしい合目標識 新緑が美しい
やっと尾根筋に出た あいにく稜線は雲の中
登山道にはロープや鎖のかかった足場の悪い急坂もあって中々一息つかせてくれない。標高が950mを越えると勾配も緩んで明るく開けた尾根道に出た。ここで数名の登山者が休憩していた。パトロールの腕章をしている人もいる。何かのボランティア団体の方々だろうか。
鎖場を越えていく ピークのアップダウンがあるように見えるがそうでもない
このコースはアップダウンが無い代わり、容赦無い急登が延々と連続する。5合目の日向山へ向かって最後の登りがまたきつい。ここで同年輩の単独氏に追いついたが、かなりバテ気味のご様子だった。
日向山の山頂には雨量計測所が設置されている。ガスで眺望が期待できるわけではないが一応立ち寄っておく。この辺りから一段と残雪が多くなった。夏道は残雪に紛れているし、雪渓上にはトレースが無いので藪の開けたところを狙って歩く。
日向山山頂にはガス 山頂の雨量計測所
まだまだ豊富な残雪
樹林帯に入って再び夏道が現れるとまた一頻り急登が続く。周囲はこの頃になるとすっかりガスに飲み込まれてしまった。景観を楽しめないので、崩れやすい足元だけに神経を集中してひたすら登る。
延々と続く急登にいい加減辟易した頃、ようやく主稜線に辿りついた。まだ残る深い雪に埋もれて池の段の標識が辛うじて頭を出していた。ここからは左へ折れて残雪伝いに登って行く。
池の段の標識 微妙に残る雪渓を越えて山頂へ
山頂到着は9時ちょうど。濃いガスに阻まれて眺望は期待すべくもない。晴れていれば兎岳から丹後山へと周回コースを歩く腹案もあったが、次回のお楽しみということにしよう。
あたり一面乳白色と化した山頂に長居は無用、ランチを済ませてさっさと下山を開始する。雪渓をキックステップで快調に下っていくが、調子に乗って危うく池の段の分岐を通り越してしまいそうになった。
分岐からは急登転じて激下り。8合目辺りの胸突き八丁を先ほど追い抜いた団体さんと単独氏が登ってきた。進路を空けるため立ち止まっていると、何やら首筋がちくちくする。よく見れば沢山のアブ。わんわん飛び回って露出した首筋を集中攻撃しているではないか。慌てて帽子の日よけを垂らすが時すでに遅し。帰宅後痒みはどんどん酷くなり翌日にはボコボコに腫れ上がってしまった。
ガスが大分薄くなってきた 残雪と緑のコラボはいつ見ても美しい
下るほどに天気が良くなるのは毎度のパターン。この頃になるとガスに隠れていた阿寺山や兎岳方面の稜線がすっきりと見えるようになった。
右は阿寺山、左奥は巻機山と思われるが、、、
ガスが薄くなってきたものの相変わらず中ノ岳山頂は雲の中
スッキリと晴れた大日岳方面を望む
コイワカガミ シラネアオイ
天気になると人も増えてくるらしい。6合目辺りの雪渓上でカップルと単独のハイカーと挨拶を交わす。日向山の急坂鎖場では中高年のご夫妻が声を掛け合いながら下山していた。何故先を歩いているのか不思議に思ったが、日向山のピストンとのことで納得。
十字峡には12時25分に帰着。冴えない天気だったが、山を歩けず鬱々と溜めこんだフラストレーションはすっかり解消できた。次回は秋の紅葉シーズンにでも再訪して丹後山への周回にチャレンジしてみよう。
行動時間 7時間10分
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