三田原山BC   新潟県 2347m            
 


2018年3月25日(日)

 今回は妙高でK師匠の下、スキー特訓の巻。まずは杉ノ原ゲレンデで悪雪克服の基礎練習、その後三田原山に舞台を移して実地訓練。いつもの南斜面滑降はありきたりなので、アカカンスキー場への標高差1600mを越えるロングツアーでみっちり鍛えてもらおうという充実のカリキュラムだ。

 課題は苦手のモナカ雪。今少しまともに滑るようになりたいと、ジャンプターンを中心に指導を受けた。しかし、ピステンのかかったゲレンデですら中々思う通りの滑りができない。ジャンプ後の着地精度を上げるようアドバイスを受けるが、今一つコツを掴み切れないまま、ゲレンデ特訓は時間切れ。実地訓練に備えて第三高速リフトでゲレンデトップへと移動した。

 午前9時10分、大勢の山スキーヤーに交じってハイクアップを開始。最初の沢のトラバースはいつも神経を使うところだ。今年もデブリがかなり広範囲に出ていた。大雪直後は要注意であることを再認識させられる。


沢のトラバース 下方にデブリあり



大勢のスキーヤーがハイクアップ


 ダケカンバ帯に入ると風当たりが強くなり、雪面は完全にウインドクラスト。クトーを雪面にしっかり噛ませて登行していく。1時間15分で外輪稜線に到着。ドロップポイントを確認がてら、そこから更に30分かけて三田原山へ足を延ばした。


ダケカンバ帯をハイクアップするKさん



北アルプスをバックに登る私



妙高山本峰をバックにKさん 同氏は先週正面のルンゼを滑降している



DPを確認しながら三田原山へと向かう


 山頂には昨晩、黒沢池で幕営したという筋金入り山スキーヤー氏がいた。前日に登った火打山は、氷結厳しく敗退を余儀なくさせられた由。下山後八ヶ岳阿弥陀岳での滑落遭難事故を知り、やはり冬と春が同居するこの時期の山は難易度、危険度が高いと改めて思った。


三田原山山頂より火打、焼山方面を望む



高妻、乙妻 



少々霞がかっているが、北アルプスも良く見えた


 カルデラへのドロップポイントは2347mのピーク近く。雪庇の隙間からトラバース気味にドロップする。まずは切り込み隊長のKさんから。数人のギャラリーに見守られながら、臆することなく急斜面に飛び込んだ。流石は師匠、見事なターンで雪を蹴散らしながら安全地帯まで一気に下降。

 私も続くが、数日前の降雪のせいか、スーパーヘビー級の雪。何度かジャンプターンで無理やりスキーを回した後、モナカの重い餡子にへっぴり腰となり尻餅をついてしまった。やはりまだまだ修業が足りない。


外輪稜線からカルデラへドロップしたKさん



ドロップした私 上方の雪庇が気になる



まだまだ続く



同上



同上


 カルデラの底まで降りたところで大休止。初めて見る内側からの外輪稜線の眺めに圧倒される。風も無くポカポカ陽気の中、そんな景色をおかずにランチタイムとした。


外輪稜線を内側から望む


 休憩地点からは噴気の上がる南地獄谷に入り込まないよう、出来るだけ高度を下げずに妙高山をトラバースする。当初の予定では光善寺池で夏道の尾根にクロスするはずだったが、実際には50mほど低いところで尾根上に出た。この辺りは適度な斜度と快適ザラメとなり、やっとまともなスキーを楽しむことができた。


トラバース開始 まっすぐ進むと南地獄谷に入り込む



振り返るとこの景色



近くから眺めるド迫力の妙高山



標高1900m辺りでザラメ滑降を楽しむKさん



同私


 やがてブナ林の緩斜面となると、前山からのシュプールが合流してきた。高度が下がると雪質がまた変化してきた。ザラメからスキーの取り回しに苦労する重い湿雪となった。踏ん張り続ける太腿への負荷も半端ない。雪質フリーでどんどん先を行くKさんには待たせて申し訳ないが、こまめな休憩で太腿を休ませながらの滑降となった。


気持ち良いブナ林だが雪はNG



太腿が逝ってしまいそう


 標高1010m地点で締めくくりの谷越えの後、少し登り返して目的地のアカカンスキー場に出た。暖かい陽射しにスキー場の雪もグサグサでシーズン終了が近いことを実感させられる。

 午後1時25分、駐車場にデポした私の車に無事帰着。実地訓練編では目まぐるしく変化する雪質への対応という格好の教材を与えられた。古希を目前に日々衰えつつある運動神経と筋力では先が知れているが、折角始めた60の手習い。もう少し頑張ってみようと健気にも思ったのでした。Kさん、今回もご指導深謝です。


行動時間  4時間15分
Gear  Voile Supercharger Woman 164cm / Scarpa F1 Evo



  
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