久住山  大分県 1787m     百名山
  


20101119

 阿蘇山では火山性ガスによる思わぬハプニングで予期していた以上に時間がかかってしまった。時間節約のため、ハンドルを握りながら昼食のお握りを食べた。仙酔峡から11号線やまなみハイウエイに入り牧ノ戸峠へと向かう。この沿線はいかにも高原らしい素晴らしい景色である。途中の見晴台からは阿蘇山の全貌が展望できる。性格の異なる二つの山群が並んでいるのが印象的だ。尖ったピークが、ごつごつと男性的な根子岳は存在感があって、たおやかな高岳や中岳とは対照の妙がある。それにしても根子岳が、百名山や二百名山はおろか三百名山のリストにも無いのはなぜなのだろう。阿蘇山としてひと括りになっているせいだろうか。

 そんなことを考えながら、牧ノ戸には午後零時
30分に到着。時間が押しているのですぐに歩きだした。しばらくはコンクリートで固められた歩道を登っていく。上からはハイカーが続々と下って来るが、この時間ではこれから登る人は居ないようだ。コンクリートの舗装道が終わると、いきなり泥濘の道に変わった。山の表土が阿蘇のような火山礫ではなく赤土のような火山灰が主体になっているからであろうか。ズボンが泥だらけになりそうなので、アイゼンを履いているつもりで両足の間隔を開けて歩く。沓掛山からはしばらく平坦な道だ。再び緩やかな登りとなり、尾根筋へと出た。ここが扇ヶ鼻分岐で星生山が間近に見える。フラットな道をしばらく進むと久住避難小屋前に出た。久住山は正面に大きく聳えている。左手から回り込むように登っていくと1787mの頂上だ。ここまで要した時間は1時間45分。目の前に広がるのは阿蘇山とは全く違う眺めだ。山が幾つも連なっていてこの山域を総称する九重山の呼び名がいかにも的を射ている。百名山としてはこれで目的達成だが、この山域の最高峰は中岳の1791mなので足跡を残さねば帰れない。そちらへ向かうことにする。



              牧ノ戸の登山口                        しばらくはコンクリートと道が続く



          延々と続く尾根、先は長い                      フラットだが泥濘で歩く辛い



             扇ヶ鼻との分岐                          ようやく久住山が視界に入ってきた



      立派な避難小屋                久住山山頂


星生山の山腹から上がる噴煙



 
一旦下って中岳との分岐から御池の脇を進む。ここから一頻り登り、九州の最高峰中岳の山頂を踏んだ。時刻は1450分。陽も傾いてきたので風景をカメラに収めた後、そそくさと下山にかかった。この時間になると周囲にハイカーの姿は全く見えない。どうやらしんがりになってしまったらしい。往路をそのまま辿って黙々と歩を進めた。時折振り返ると夕日を浴びた山々がくっきりと浮かび上がって何とも美しい。ちょっと気取って言えば、深田久弥の「山の茜を顧みて一つの山を終わりけり」の心境だ。慌しかったが、本日二つ目の百名山を無事クリアできた満足感に浸りながら牧ノ戸の駐車場へと帰り着いた。



                御池のほとり                             独り占めの中岳山頂




最後に今一度振り返ってGood Bye!



行動時間              3時間20
歩行時間              3時間 

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