2018年5月25日(金)
乾徳山の山頂は切り立った岩峰で見晴らしが秀逸。残念ながら7年前の初登頂は生憎の天気で、眺望ゼロの頂きにフットプリントを残しただけだった。そんな訳で今回二度目のチャレンジ。せっかくの機会なので、地味だが乾徳山より標高の高い黒鉄山(2232m)のピークを踏み、その先の西沢渓谷まで足を延ばしてみることにした。登山口と下山口をつなぐ交通手段は自転車。市営バスを使う手もあるが便数が限られているので採用しなかった。
午前5時前に西沢渓谷に到着。朝食、トイレといつものリチュアルを終え、さっそく愛用のクロスバイクを車から降ろした。ここから徳和まで標高差270mを下って行くのだ。実際には一旦標高ボトム迄430mのダウンヒル、そこから徳和まで160mのヒルクライミングということになる。
愛用のクロスバイク
5時15分、西沢渓谷を後にした。秩父往還は登り返しが殆どない下り一辺倒の道。全くペダルをこいでいないのに気が付けばスピードは50Km/Hを越えている。自転車の分際で法定速度を越えてはまずいとスピードをセーブしつつ、それでも10Kmの道程を20分で走り抜けた。
広瀬ダム湖畔をサイクリング
乾徳山線に入ると一転して辛い上り坂。今度は3Kmをぜいぜいと息を切らせながら同じ20分をかけて喘ぎ登った。徳和の登山者用Pにバイクを乗り捨て、6時5分、自前の足で登山を開始する。
徳和集落を後にする
道満尾根の取り付きはかなりの急坂だ。額から滴る汗を拭いつつ小一時間で道満山を通過。2時間歩き続けたところで大平高原からの道が合流してきた。一休みしてカロリー補給をしていると女性が登ってきた。聞けば大平からとのこと。最近は徳和より大平を起点にするハイカーが多いらしい。
延々と続く急坂
扇平手前にはツツジが満開
扇平を過ぎると道は一段と険しくなる。鎖や、木の根っこを掴んで体を引き上げたりしながら山頂直下へ。最後は鳳岩を攀じ登って7年ぶりの乾徳山山頂に立った。初夏の気候とは言え、標高2000mを越える山頂の風は流石に冷たい。前回撮りそこなった景色をカメラに収めた後は、早々に次の行程へと進むことにした。
険しい山頂直下
同上
この岩場を登ると山頂
乾徳山山頂
黒金山 後方は甲武信ヶ岳だろうか
眼下には山梨の市街地が広がっている
乾徳山からすぐ先にもう一つのピークがある。地図上ではここも乾徳山となっているが、こちらの標高はやや低い。しばらく尾根沿いの道を下ると一転して登り返し。この先はこのUps
& Downsの繰り返しが続くことなる。この辺りを歩くハイカーは少ないらしい。登山道のクオリティは明らかに低下し、倒木のオンパレードだ。くぐったり跨いだりの連続で思いのほか体力を消耗させられる。
黒金山への道
展望全く無しの笠盛山
いつの間にかガスがかかった乾徳山を振り返る
10時45分、黒金山に到着。地味ながら山梨百名山に選定されている名山だ。北に開けた山頂からは、国師ヶ岳や甲武信ヶ岳など奥秩父の名山が一望の下にある。山頂には先客が一人。お話を伺うとこの山域を随分と歩かれているようだ。ご親切に富士山を展望することができる穴場スポットを教えてくれた。
黒金山山頂 バックは国師ヶ岳
甲武信ヶ岳
黒金山から先はシャクナゲの群生地。相変わらず続くUps & Downsに閉口しながらも、そこかしこに咲き誇るピンクの花々に随分と癒された。
トロッコ道を下って終了
2021mピークを越えると後は膝が大笑いする一気呵成の激下り。600mの標高差を下りきったところはトロッコ軌道跡のハイキングコース。平日にも関わらず西沢渓谷を散策する多くのハイカーで賑わっていた。そうしたハイカーに交じって私も新緑を愛でつつ、ぶらぶらと歩き、午後2時30分スタート地点に帰着した。着替えを済ませた後は最後の一仕事、徳和に置いてきたクロスバイクの回収に向かったのだった。
行動時間 9時間15分
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