毛無山  山梨・静岡県 1946m    二百名山 
  
 
2010113

 先週の土日は天気が悪くどこにも行かずじまい。飛び石の祭日113日は文化の日、毎年晴天の確率が高い特異日なので絶対にGoだ。しかし、考えることは皆同じ、行楽に出かける車で高速の渋滞は半端ではなさそうだ。遠くの山に出かければ帰りは遅くなって渋滞地獄になるし、近場の百名山は登り尽くしてしまった。それに先々週の塩見岳でどうやら膝を痛めたようで未だに鈍痛が治まらないのが気になる。とは言え、じっとしているのは返って膝には悪いらしい。今度はトレーニングがてら軽い山で膝の様子を見ることにしよう。と言うことで以前から登りたい山リストにあった毛無山に出かけることにした。

 遅くとも昼前に下山できるように朝
4時前に自宅を後にした。中央道川口湖ICから富士パノラマライン139号線へと進み、朝霧高原には6時に到着。一番乗りで登山者用無料駐車場に車をとめた。登山口近辺にも駐車場(有料)があるのだが、膝のウオーミングアップのため、あえて1kmほど平地を歩くことにした。それに駐車場代\500の節約にもなる。

 6
15分に出発。背後には山頂付近に雪を頂いた富士山が広大な裾野を広げている。オートキャンプ場沿いの一直線の道を麓を目指して歩く。所々に三脚を据えた連中がいる。富士山にカメラを向けて日の出のベストショットを狙っているらしい。麓の駐車場には既に10台以上の車が見えた。ここから麓宮の神社を右手に見た後しばらく林道を登っていくと沢沿いから地蔵峠へと続く道との分岐が現れた。「毛無山登山道」と書かれた右手の尾根沿いの道を選ぶ。ここからいきなり本格的な登りとなる。適度のウオーミングアップで潤滑油が十分回ったためか、膝の調子は悪くない。息が切れない程度のスピードに抑えて黙々と登り続けた。



              麓神社からスタート                             一合目の標識



           上空の開けたレスキューポイント                        紅葉もきれい



 
時折振り返ると富士山の裾野に霞がかかり始めている。流石に朝霧高原とは名前だけではないのだ。しばらくして不動ノ滝見晴台に着いた。落差100mはあるという滝と紅葉のコラボが素晴らしい。このコースには合目の標識がある。まだx合目かとプレッシャーを感じる人と、もうx合目に着いたと励みになる人と二通りに見方が別れるらしい。私の場合、いつもお気楽モードにスイッチが入っているので後者だ。標識の間隔を測定すると平均12分程度かかっていることがわかったので山頂到着時刻がかなり正確に予測できた。脹脛が伸びきってしまうような急登は9合目まで続いた。ここからは傾斜も緩くなった尾根筋を進む。途中に「北アルプス」展望台と書かれた岩があったが、後回しにして先へと進む。山頂到着は830分。広々した山頂の西側は樹木に覆われて展望は無い。毛無山というからには頭頂部はハゲているかと思いきや、立派なふさふさ状態だ。正確には額がやや後退したといった感じ。東側は大きく開けており、富士山が圧倒的な存在感で聳えている。標高2000mに近いところまで登ってきたというのに富士山の山頂は麓から見たときと変わりなく、はるか高みにある。やはり文句なしに日本一の山だ。



            毛無山頂上の串刺しダンゴ                       展望が無いので無意味



 
軽く食事をして下山にかかることにする。途中の「北アルプス」展望台で本日始めて他の登山者に出会った。中年のご夫妻で奥さんが見晴らしの岩の上から軽やかに下り立ったのに対して旦那の方はへっぴり腰でもたもたと時間をかけている。何とも対照的で可笑しい。彼らに代わって岩に攀じ登ると「南アルプス」の絶景が目の前に広がった。既に雪化粧をしていてすっかり冬山の様相だ。ピークの同定を試みるが、今ひとつ自信が持てない。毎度の思いだが見る角度が変わると別の山に化けてしまうようだ。またまたカシミールのお世話になりそうだ。八ヶ岳連峰も見えたが、山頂付近は厚い雲に覆われていた。



南アルプス



すっかり冠雪した南ア北部



               八ヶ岳は雲の中                           何故か北アルプス展望台!?



        地蔵峠への下り路              今日は問題ない



 
展望台を後にしてしばらく下ると麓への分岐に着く。ピストンではつまらないので今度は地蔵峠へと向かう。右には樹木の間から南アルプス、左には富士山という素晴らしい景色の稜線散歩だ。この頃になると続々と登ってくるハイカーとすれ違う毎度お馴染みの展開になってきた。早出をすると前半は静かな山歩きが楽しめて結構なのだが、後半はいつも人の流れに逆らって下山することになってしまう。



富士山の存在感はやはり日本一



                  沢に下る                               紅葉が見事



 
地蔵峠から一旦急降下して沢筋へと降りる。流れを何度か渡り返しながら下っていく。一本調子で登っていく尾根コースとは違い、小滝が連続して目を楽しませてくれるので飽きない。山腹には素晴らしい紅葉が広がっていて思わず歌でも口ずさんでしまいそうだ。武田信玄時代の金山跡など歴史的見所もある。やがて尾根コースへの分岐に戻って楽しいハイキングはほぼ終了だ。地蔵峠経由、沢伝いに下ることで短いが変化のある山歩きを楽しむことができた。駐車場には1102分に帰着。見渡すと満車状態で入りきらずに道路脇に停めている車もある。山はやはり早起き鳥に限るのだ。

 GPSの地図を見ると山頂の位置が違う。どうもこの手の話が結構あって釈然としないところがある。いろいろな経緯があるのかも知れないが何とか統一できないものだろうか。




              沢沿いには結構見所がある                       素晴らしい門構えの民家 
           



行動時間              4時間52
歩行時間              4時間30

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