開聞岳  鹿児島県 924m     百名山
  
 
20101118

  九州の夜明けがこれほど遅いとは知らなかった。東京とは実質的に1時間の時差があると考えた方が良いのだろう。夜明けを待っていては貴重な行動時間が減ってしまうので暗いうちにホテルをチェックアウトした。レンタカーのナビの調子が悪く久しぶりに地図を見ながらのドライブとなる。海岸沿いの国道226号を南下して池田湖経由開聞岳を目指した。池田湖では湖畔の後ろに開聞岳が聳えていて、河口湖と富士山だと言われたら、うっかり信じてしまいそうだ。流石に薩摩富士と言われるだけのことはある。JR指宿枕崎線を渡って少し登ったところにある「かいもんふれあい公園」の駐車場に車を停めた。先客の車は数台しかなかったが、私と相前後してマイクロバスが団体さんを運んできた。出遅れると行列を抜くのに苦労しそうだ。急いで身支度をして歩きだした。時刻は740分。



          コニーデの開聞岳は富士山のよう                     登山口への遊歩道



  登山口は公園のグランドに一旦下りて右手方向に真直ぐな道を登っていったところにある。しばらく崩壊が進んでU字溝のようになった登山路を行く。学校のチャイムらしき音が背後から断続的に聞こえている。近所の裏山にでも登っているような奇妙な感覚だ。樹木に遮られて展望は無いが、勾配はほぼ一定で急登もないので歩きやすい。朝日が左から差し込んできた。やがて5合目に到着。ここで数名の先客パーティが休憩していたので先に進ませてもらう。この辺りでようやく展望が開けてきた。時計回りに登っているのでちょうど午後3時くらいの位置だろうか。左手の朝日が次第に背後から照らされるようになってきた。7合目辺りから火山礫から岩のごろごろする登山道へと変化した。バランスが取り辛いので手も使いながらどんどん登っていく。仙人洞を過ぎると更に岩だらけになってはしごがかかっている所もある。この辺り6時方向なので太平洋の大海原が目の前にあるが、もやっているので残念ながら屋久島など南洋の島影は視界には入らない。頂上直下にはあと52mの標示があった。この端数の2mには何か特別な意味でもあるのだろうか。山頂には930分に到着した。狭い頂きには単独の男性二人が陣取っていた。独峰なので360度遮るもののない大展望と言いたいが、実際は南の方向は樹木が邪魔をして内陸方面の眺望しかない。目を凝らすと、かすかに昨日登頂した霧島山が見えている。先客の一人は私と同年代で、東京の人だった。百名山を始めてまだ2ヶ月にしかならないというのに、今回の遠征で西日本の山を全て制覇する予定らしい。コストを抑えるため、軽自動車を改造したキャンピングカーで転戦を続けているとのこと。やることが徹底している。たいしたものだ。軟弱な私にはせいぜい1〜2泊の車中泊が限界なのに。



              登山口は2合目                     登山道の浸食がかなり進んでいるのが心配



            道は次第に岩だらけなる                    いつしか太平洋が一望できるようになった



              仙人洞の案内                              枕崎方面への海岸線



            几帳面な距離表示                               開聞岳山頂



眼下はフラワーパークか?



 
色々話を聞きたかったが、今日は阿蘇まで長いドライブが待っている。一足先に下山を開始。先ほど追い越したパーティの団体さんを初め続々とハイカーが登ってくる。火山礫でガレた道で滑って尻餅をついてしまったが、ちょうどハイカーが居合わせてばつが悪かった。駐車場には1055分に帰着。ここから阿蘇に行くには一旦鹿児島市に戻って九州自動車道に入るのは最短と思われるが、西の海岸沿いの一般道を選んだ。しかし予想外に時間がかかってしまい、トイレ休憩もそこそこに休みなしで走り続けたにも関らず、阿蘇のホテルに到着したのは午後7時を回ってしまった。たかが九州アイランドと侮っていたことを大いに恥じる結果になってしまった。

行動時間              3時間15
歩行時間              3時間
標準CT

Map  Track


   トップ


 山歩き

inserted by FC2 system