2016年1月14日(木)
昨年暮れに受診した健康診断の一項目に陽性反応が出た。それでなくとも体のあちこちにガタが来ているのに、また新たに赤信号が灯ってしまった。そんな訳で山歩きはお預けで新年早々医者通い。しかし執行猶予付きの身ながら、雪山の誘惑には抗しがたい。遅ればせながら初滑りに出かけることにした。
それにしても今年は記録的小雪とか。元凶のエルニーニョはスペイン語で少年のこと。悪ガキのやんちゃも大概にしてほしいものだ。この時期、例年訪れる三国街道沿いの平標山など1500m級の山々は遠目にも黒々しており却下。やはり無難なのは標高の高い神楽しかなさそうだ。
いそいそと支度をし自宅を未明に出発。いつものように始発のゴンドラでかぐらメインゲレンデへと向かう。最上部の第5ロマンスリフト運転開始までの間、寸暇を惜しんでゲレンデを滑り足慣らしをしておく。
待ちわびたように登山口へ向かうとそこには厳重なバリケード。パトロール員に登山届けを念入りにチェックされ、沢は埋まっていないので立ち入り厳禁とのアドバイスを受ける。正直抵抗が無いと言えば嘘になるが、サイドカントリーでのスキーヤーやボーダーの遭難が相次ぐ昨今、こうした行き過ぎと思え得るほどの厳格な入山管理は無理からぬことかも知れない。
隣の尾根の反射板を眺めながらハイクアップ
ゲートを一歩出ればそこはモンスター達が立ち並ぶ別世界。前回はKさん、Yさんと共に夏道沿いにハイクアップしたが、今回は電波反射板を眺めながらの左寄りのルートで歩いてみることにした。先行トレースを追っていくと、その主は何と先日無料休憩所でお会いした同年輩の知り合いだった。彼はここからドロップする由。
雪が舞っているものの視界は十分
同氏とお別れした後はノートレースの雪原を足首ラッセルで登って行く。ニセ神楽を目前に一段と斜度が増した辺りで秘密兵器を装着。歩行モードでも足首の可動範囲の狭いScottのブーツ対策としてヒールリフター(下駄)を自作してみたのだ。
結果はまずまず良好。3cmほど踵が高くなっただけで随分とシール登行が楽になった。着脱もスムーズ。但し今回の試用はほんの短時間なので、合格点かどうかはもう少し使い込んで見なければ何とも言えない。
神楽ヶ峰とニセ神楽の鞍部に達したところでハイクアップは終了。今日はここから西ノ沢源頭部に滑り込むつもりだ。斜度は緩いが上から観察する限りシュプールは一本も見当たらない。
滑降開始
快適なツリーラン
いざ滑りだすと重パウダーながら、底つきもせず快適至極。残念ながら全く荒らされていないパウダーのツリーランに酔いしれたのは束の間。左岸をトラバース気味に下って行くと、第5ロマンスリフトから下ってきた連中のシュプールで斜面はズタズタになっていた。これで一気に興ざめ。最後は藪を漕いで田代第8ロマンスリフトの乗り場付近に出た。
BCと呼ぶにはおこがましいほどお手軽で短時間の山歩き。それでもパウダーを堪能できたし、自作の道具もチェックできたので十分満足、やってきた甲斐はあった。下山後スキー場事務所に下山届を提出し、私の初滑りは目出度く終了したのだった。
行動時間 1時間30分
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