鳳凰三山   山梨県 2840m          百名山
 

2018年10月20日(土)

 毎年恒例の鳳凰三山日帰りツアー。青木鉱泉を起点にドンドコ沢、三山縦走、中道を経由する周回コース。標準CTが12時間50分とかなりの長丁場で、年寄りには年々ハードルが高くなっているが、毎年この時期になるとつい足が向いてしまう。

 午前5時過ぎに青木鉱泉に到着。駐車場は早くも多くの車で賑わっており、空きスペースを探すのに一苦労するほど。朝食を済ませ、まだ夜の明けきらない5時40分に車を後にする。

 ところで最近悩まされている膝痛対策として、前回の富士山からCW-Xを使い始めた。これまで着心地が悪いと敬遠してきた加圧式着衣だが、膝の負担が和らぐ効果を実感できたので今回も着用。最初は不快だった締め付け感も慣れてしまえば心地よい。


小沢を横切る 紅葉は今一つ


 沢コース登山道の常として、標高が上がるにつれ斜度がきつくなる。木の根を掴みながらの4WD登行を強いられるが、次々に現れる紅葉に彩られた滝が疲れを癒してくれる。


南精進ヶ滝



白糸滝



五色滝 手抜きしたのでアングル悪し 枝が邪魔


 出発から4時間ちょうどで鳳凰小屋に到着。カロリー補給をしながら、空を見上げると、朝方の青空は何処へやら。稜線にはガスがかかり始めている。外れることを願っていたが、残念ながらヤマテンの予報通りの展開だ。


この辺りは日本庭園の趣



鳳凰小屋


 重い腰を上げ、行動再開。地蔵岳へ至る最後の急登は周氷河作用で形成された砂礫地。端的に言えば蟻地獄だ。ともすればずり落ちてしまう足場をだましだまし踏み固めながら登っていく。そんなところで、突然背後から女性の声。何とトレランの女性が蟻地獄をものともせず駆け上ってくる。しかもお仲間のトレラン男二人を遥か後方に置き去りにして。

 地蔵岳の基部で休憩中の彼女と話をすると、青木鉱泉から2時間半で登ってきたとのこと。私と同じコースを6時間半で周回するとか。その後も観音岳から、男性二人を従えて勇ましく駆け下っていった。スーパーの付く山ガール恐るべし。


蟻地獄



地蔵岳基部までもう一息



北岳は雲の中 右の高峰はまだ見えている



冠雪した観音岳



カラマツの黄葉が美しい



カラマツと地蔵岳


 12時15分、観音岳山頂到着。北岳や甲斐駒ヶ岳は完全に雲の中に没している。地蔵岳のオベリスクもガスで見え隠れしている。天気は今一つだが、それでも雲間からカラマツの鮮やかな黄葉を楽しめたので良しとしよう。


観音岳山頂から薬師岳を望む


 薬師岳を経て中道を下り始めるとガスは一段と濃厚になった。そのうち霰がパラパラと音を立てて降り出した。もとより展望も期待できない樹林帯の中、泥濘や滑りやすい木の根など、ひたすら足元に集中して下山を続ける。


紅葉のピークはもう少し先か


 途中追い付いてきた単独氏と抜きつ抜かれつしながら歩き続け、15時40分に青木鉱泉に帰着した。行動時間はちょうど10時間。トレラン女性に刺激されたせいか、昨年同時期同コースの記録よりも20分短縮できたのは嬉しい。それとCW-Xの性能も再認識。2000mを越える標高差にも関わらず、今回も膝痛に泣かずに済んだのは有難い。

Map
 Track
Weather  Map 
  トップ                              山歩き 
inserted by FC2 system