燧ヶ岳BC  福島県 2356m   百名山    
   

2019年4月29日(月)

 せっかく遠路はるばる桧枝岐まで来ているので一山だけではもったいない。昨晩はアルザ尾瀬の里で車中泊。今日は前日に引き続き百名山ハント、この山域で最もメジャーな燧ヶ岳を歩くことにした。

 午前4時起床。すぐに歩き出せるよう着替え、トイレ、食事などを済ませてから御池に向かった。途中、ミニ尾瀬公園を通過。昨シーズン、ここからスタートして燧ヶ岳を往復したことを思い出す。あの時に比べれば、今日のスタート地点の標高は500mも高く、随分と楽ができそう。


駐車場を取り巻く高い雪壁


 御池に着くと駐車場をぐるりと取り囲む高い雪の壁。標高が高い分、会津駒ヶ岳の滝沢登山口とは比較にならないほど積雪量が多い。何よりも兼用靴とは言いながら、余り歩行には適していないブーツで雪の無い登山道を長時間歩かなくて済むのは有難い。そんなこともあるのか、駐車場で見かけた人達の殆どはスキーヤーやボーダー。登山者が大多数だった会津駒ヶ岳とは真逆だ。

 5時15分、御池をスタート。駐車場奥の雪壁を登りシールで歩き始めた。前日相当数のスキーヤーが入山したと見えて、雪面は至る所シュプールだらけ。それが夜間の冷え込みでガチガチに凍り付いている。急斜面でもシュプールが無ければシールが効いてくれるが、一旦スキーが通過した雪面は凹凸が消えるせいか、シールの引っ掛かりが極めて悪い。最初のうちはこうした斜面をやり過ごしながら慎重に歩いていたが、何とも効率が悪い。広沢田代へと登る最初の急坂に差し掛かったところで、ついに音を上げてクトーを装着。これで格段に足運びがスムーズになった。


シュプールやトレースだらけ


 それにしても前日は一体何人のスキーヤーが入山したのだろうか。どこもかしこも無数のシュプールが深く刻まれ、まるで降雪後のスキー場のオフピステゲレンデ状態だ。

 熊沢田代を過ぎると燧ヶ岳はもう指呼の距離にある。最後の樹林帯で再びクトーを装着。無くとも行けそうだが、車の運転のみならず山も然り、歳を取ると何を仕出かすか分からない。フェイルセーフとして使える道具は総動員すべきだろう。

 余談ながら、山での遭難の多くは高齢者。高齢化がもっと進行すると救助隊など他人様に迷惑をかけないために、山の世界でもフールプルーフ(体力、認知症診断による登山免許制など)が必要な時代が来るかも知れない。。。まさかね。


燧ヶ岳が見えた



会津駒ヶ岳を振り返る


 8時25分、山頂到着。先週に引き続き尾瀬の見慣れた景色をカメラと網膜に刻んだら、早速滑降の準備。山頂滞在は15分で切り上げ、下山を開始する。


山頂にて



こちらはパス



至仏山と尾瀬沼



平ヶ岳や越後三山にお別れ



尾瀬沼もさようなら


 滑り出すと雪面は適度に緩んでいるので快適にターンが決まる。眼下の熊沢田代まで10分少々、息を整えるため小休止を挟みながらさらに下って行く。1986mピークは右側を一気呵成に巻き、登り返しせずに済んだ。

 快適だったのは広沢田代まで。次第に重い雪と無数の交錯する前日のシュプールで雪面はミニデブリ状態。余り楽しくないスキーとなった。だましだまし高度を落としていくが、それでもスキーは早い。山頂から50分で駐車場に帰り着くことができた。早い時間に下山することができたので、帰宅も余裕。東北道の渋滞に巻き込まれることも無く、平成最後、スーパーGW前半としては上出来のツアーだった。


行動時間  4時間15分

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