2016年2月18日(木)
先週の平標山に引き続き再び三国街道沿いの山、東谷山へ。ここは低山ながらお手軽にパウダースノーを楽しめるのでお気に入りのスポットだ。
午前6時45分、田代駐車場を後にし、国道17号線を横断してすぐのところからシール登行開始。前日の降雪量はストック計測で凡そ40cm。先行トレースは望むべくもない。脛ラッセルを続けながら、斜度の緩い雪道をジグザグに登って行く。
二居集落よりハイクアップ開始 先行トレース無し
抜けるような青空の下、そよぐ風に木々の枝から新雪の結晶がキラキラと舞い降りている。まるでダイアモンドダストのようで何とも美しい。
素晴らしい青空が広がる 脛ラッセルを続ける
放射冷却のお陰か、気温が低く新雪はまだふかふか状態。軽いのでラッセルは苦にならない。そろそろ暖機運転が完了したところで二居峠に到着。これまで深い雪に埋没した東屋しか知らなかったが、今年はベンチやテーブルに至るまで全体がほぼ露出していた。積雪量を測るのに、文字通り丁度よいベンチマークだ。
二居峠の東屋には雪が少ない
峠からは南側に発達した雪庇を眺めながらの尾根歩き。送電線鉄塔の下をくぐると斜度と共に藪密度が一段と増してきた。
藪を抜けていく
雪庇近くは藪が少ないが起伏があって歩きにくい
1195mピーク辺りから先は、左側急斜面、右側雪庇の痩せ尾根が続く。元々藪の多いところだが、雪不足の今年はそれが特に顕著だ。枝をかき分けたり、掴んで体を引き上げる、所謂モンキーラッセルが連続する。藪と格闘しながらの急登が一段落すると、ようやく景色に目が行くようになった。
送電鉄塔を過ぎると藪が一段と濃くなる
痩せ尾根を行く
雪庇も今年は小ぶり
雪化粧したブナ林の美しさに感嘆しながら、黙々とラッセルしていると、突然背後から「交代しましょうか」と声。救いの神は、私と同年輩で地元の方だった。これで美しい自然の造形にカメラを向けたりする余裕が出来た。
救いの神、現る
雪化粧したブナ林
しばらくの間、楽をさせてもらい、樹林帯を抜けたところで再び先頭を交代。山頂が近づくにつれ雪はさらに深くなり、陽光をたっぷり浴びて重みも増してきた。膝から太腿の辛いラッセル。センター幅112cmをもってしてもスキーの先端が雪面に覗かないようなラッセルは久しぶりだ。
山頂間近
10時45分、山頂到着。ここまでに要した時間は過去最長の4時間。一息ついていると、やはり同年輩の方がもう一人、登って来た。彼の足元はスノーシュー。これから日白山へ向かうとのことで「雪が深いので下山は夜になりそうです」とこちらが心配になりそうなことを言い残して、稜線をラッセルしていった。
山頂より苗場山、神楽方面
仙ノ倉山と平標山
スノーシュー氏は日白山へ周回
11時5分、滑降準備をして地元の方と一緒に下山開始。ところが、ストップスノーと言うのだろうか、板が全く滑ってくれない。雪が深く緩斜面のせいかと思い、自分のつけたトレースに乗ってみたが、結果は同じ。
板が全然滑らない
陽光の照りつける尾根筋から日陰の北西斜面に入ると、ようやく板が滑り出した。重パウダーなのである程度スピードを出さないとターンが決まらない。開けているところは思い切りいけて痛快だが、藪が多くなると途端に板さばきに戸惑ってしまう。斜面で何度も立ち往生する羽目になり、毎度のことながら修行不足を痛感。
日陰では快適ツリーラン
沢地形の左岸を離れて緩斜面に入るといよいよ最終局面となる。ここは先行する地元の方がつけた、下りラッセルのトレースに乗って随分と楽をさせてもらった。
橋を渡って、、、 全く雪に埋まっていない道路下のトンネルへ
12時15分、貝掛温泉に無事下山。ほどなくやって来た路線バスに乗車し、出発点の田代に帰着した。課題の残る滑りはともかく、好天に恵まれ雪山を存分に満喫することができた。
行動時間 5時間30分
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