2015年2月4日(水)
4度目の訪問となる白馬乗鞍岳。新味を試すためコース取りを毎回少しずつ変えている。今回は何故か今まで敬遠していた栂池自然園寄りのルートを散策してみることにした。
栂池高原には午前7時過ぎに到着。朝一番のゴンドラに乗りこんで栂の森駅へと向かう。冬型気圧配置が緩んで予報通りの大快晴。抜けるような青空の下、白一色の後立山連峰が圧巻の迫力で出迎えてくれている。
ゴンドラの車窓から 乗鞍岳もくっきり
ゴンドラ降り場でシールを貼っていると、後から続々とバックカントリーの連中がやってきた。彼等は例外なく第二ペアリフト乗り場へと向かっている。起点となる林道にアプローチするのに100mほど高度が稼げるのだから当然だろう。
8時30分に身支度を終えてハイクアップ開始。結局ゴンドラ降り場から歩きだしたのは私だけだった。ピステンのかかった林道を外れ、すぐに左手の栂の森へと入り込む。
ピステンのかかった林道ではなく、、、 栂の森を行く
うねうねと続く凹地形の中には、前日のものらしきシュプールが多数残されている。少々目ざわりだが、その上をシール登行して楽させてもらっているので文句は言えない。
やがてすり鉢状の底に行きあたった。この急な斜面をジグザグに登り、進路を右にとってコメツガ林を抜けると栂池ロープウェイ山頂駅の前に出た。そのすぐ先の小尾根には、先ほどの山スキーヤー、ボーダー達が歩いているのが見える。彼等に合流し、抜きつ抜かれつしながら天狗原を目指して登っていく。
栂池自然園を望む
山スキーヤー、ボーダーに合流
栂池自然園を望む
天狗原への急斜面を登りきったところで小休止。雪面はかなりウインドクラストしてきたので、クトーを装着しておく。乗鞍岳への最後の登りは中々試練。ここを何度も登り返して滑降する人もいると聞くがとてもそんな気分にはならない。
天狗原への登り 乗鞍岳への登り
クトーを存分に効かせてこの急斜面を登り切ったところが、どこが最高点か分からないフラットで広大な頂き。儀式のようなものだが、一応ケルンまで足を延ばして記念写真を撮っておく。若い連中で賑わうケルンを後にして、シール&クトーのまま本日滑降予定の自然園を俯瞰する南東斜面へと向かう。
山頂ケルン 若いスキーヤー、ボーダーで賑わう山頂
それにしても雪面は軟硬大小取り混ぜシュカブラが酷い。適当なところでシールオフ、滑降を始めるが、まるで洗濯板の上をライディングするようでとてもスキーになりそうにない。
EVA父さんのブログを参考にさせてもらったドロップポイントに立つと、見下ろす斜面は見渡す限りシュカブラだらけ。少しでも滑れそうなスロープを捜して東側に斜滑降で横移動する。
一面シュカブラだらけのスロープ
結局行きついた先は東向き斜面。登路に使用したところだ。数ターンでこの斜面を降りた後は、天狗原の片隅をかすめ自然園を目指して滑降。この辺りにシュプールは殆ど見当たらない。重パウダーながら手垢の着いていない斜面を気持ちよく滑り降りることが出来た。
手垢のついていないスロープ 栂池ヒュッテに向かって滑降
栂池ヒュッテの前を通り過ぎ、再び栂の森の中に入ると、日陰にはパフパフのパウダーが残されていたりして林道をダラダラ下るよりは余程面白い。ゴンドラ降り場までツリーランを楽しんで本日のバックカントリーは終了。乗鞍岳の南東斜面は残念ながら空振りに終わってしまったが、ささやかながら新たなルートを経験できたことは一つの収穫だった。
行動時間 4時間
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