白馬乗鞍岳BC             


2014
1月7日(火)


 年明けの初滑りは今回で3度目となるハクノリ。過去2回とも自然園へと向かう林道から成城大学小屋、天狗原を経由して白馬乗鞍岳に登り上げるオーソドックスなルートだったが、今回は少し趣向を変えて鵯峰から天狗原へと続く尾根筋を辿ってみるつもり。いつか親沢源頭を滑降してみたいので、その下見ということもある。

 正月休み明けというタイミングのせいか、ゴンドラ駅はいつもの賑わいが嘘のようにガラガラだ。予報にたがわず天気は最高、澄んだ青空を背景に後立山の峰々が白く輝き屏風のように連なっている。

 午前
9時、ゴンドラ終点からハイクアップ開始。スキー場から九十九折の林道をショートカットしながら登って行く。先行者のつけたスノーシューの轍があるので有り難く拝借させて頂く。


           スキー場を後にする                            雪はちょっと少ないか



後立山の峰々


 長野県下は今年一番の冷え込みというので少々厚着をし過ぎたようだ。汗をかく前に二枚重ねにしていた中間着のフリースを一枚脱いで温度調節をする。インナー、薄手のミドル、アウターで丁度良い。

 早大小屋から林道を離れて尾根に取り付いた。薄らとトレースがついているのでラッセル不要。ここでも楽をさせてもらった。


         早大小屋から尾根に取り付く                        薄いトレースを有り難く拝借


 樹林帯の中を小一時間ほど登って行くと鵯峰の西にあるピークと
1957mピークとの鞍部に出た。目の前にはとても美味しそうなスロープが手招きしている。時間も早いことだし、せっかくの機会なのでちょっとお誘いに乗ることに。


稜線からハクノリを望む


 滑降の準備をしていると中年のご夫妻が追い付いてきた。お二人に挨拶してドロップ。北向きの斜面だけあってとろける様なパウダーだ。
100m程の高度差ながら手つかずの雪面に下手なお絵かきをして、お楽しみはあっという間に終了。


ごちそうさまでした


 再びシールを貼って登り返していくと先ほどの二人が東寄りに滑っていくのが見えた。どうやら彼らは親沢を下降するようだ。私の方は予定通り尾根伝いに天狗原へと向かう。

 微かにあったトレースはいつの間にか無くなり、足首程度のラッセルを強いられる。斜度も一段と増してきたのでなかなか堪える。

 スイッチバックを繰り返しながら登っていくと、広々した天狗原の一角に出た。親沢の源頭をぐるりと回り込むようにして天狗原を見下ろすような小ピークに立つ。ここから眺めるハクノリは思っていたよりも遠くちょっとうんざり。左足のかかとに酷い靴擦れが出来ていて一歩々々が苦痛なこともモチベーションを下げている。


           右正面のピークに向かう                        親沢源頭を右に見ながら進む



山の神尾根の向こうには頚城の峰々と高妻山、それに日本海も


 ハクノリの大斜面を目の前にしたところでランチタイム。何人かのスキーヤーやボーダーが楽しそうに滑り降りているのを眺めながら、最後のひと登りに備えてエネルギーを補充する。ここからはクトーを装着。時刻はいつの間にか午後1時を回ってしまったので、あまりのんびりはしていられない。

 黙々とハイクアップを続け
45分ほどで山頂に到着。強い風が渦巻き、雪礫が顔を叩くので山頂のケルンは今回はパス。速攻で下降の準備を行う。


             ハクノリへと向かう                               山頂は雪煙の嵐


 午後
2時、滑降開始。上部はガリガリだがすぐに重いながらも快適なパウダーとなる。人様のシュプールを幾つも断ち切らねばならないのが煩わしいが、寄り道して出遅れたのだから文句は言えない。


ハクノリの大斜面は傷跡だらけ


 天狗原を横切ってそのまま谷間を滑り降りる。息継ぎのため所々で立ち止まる他、休みなしでゴンドラ駅まで滑って本年の初バックカントリーは無事終了。
素晴らしい天気に恵まれ、新たなルートも経験できたので今日も大満足の一日だった。

 
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