権現岳    2715m 長野・山梨県        
      

20146月14日(土)

 今回はいつものコンパクトデジカメに代わり、普段使い慣れない一眼レフを持参。ところが、お粗末なことにSDカードを入れ忘れ、おまけに記録媒身体未装着のアラームにも気がつかなかったという信じられないミスで写真は全滅。絵が無いと寂しいので過去の山歩きのものを再掲しますが、悪しからずご容赦のほど。


今回歩いたルート(カシミール3Dより。左手前が編笠山、中央が権現岳、右手前が三ツ頭)


 梅雨前線が遠ざかって関東地方は素晴らしい青空が広がっている。先日蝶ヶ岳で痛めた太腿の筋肉痛も癒えたことなので、山歩き第二弾は新緑の南八ヶ岳へと向かう。気になるのは山の天気。西高東低の気圧配置のせいで霧と強風に注意とか。

 いつものように深夜に自宅を出発。夜明け前に編笠山山麓にある観音平に着いた。驚いたことに数十台は軽く収容できそうな広い駐車場は既に満車に近い状況。何とかスペースを見つけて車を停め身支度を始めると、車中泊の皆さんがぞろぞろと起き出してきた。

 すっかり明るくなった
435分に駐車場を後にする。予報通りの強い風に木々が千切れんばかりに煽られている。時間が早いせいか、山道に人影は少ない。大きなザックを背負った女性と、雲海展望台で中年男性に先行した後は静かな一人旅となった。

 青年小屋へ直行する路を右に別け、編笠山に向かう直登コースへと進む。天気は残念ながら全て予報通りの展開だ。富士山や南アルプスの景色が拝めたのは標高
2300m辺りまで。その後は次第に霧に飲み込まれてしまった。

 苔むした岩だらけの急坂を登り続け、歩き出してから
2時間ちょっとで編笠山の頂に立った。山頂には若いカップルがいたが、霧雨混じりの強い風に追い立てられるように入れ違いで下山してしまった。長居は無用、私もさっさと青年小屋へと向かう。


編笠山山頂から赤岳と権現岳(2010年1月)


 編笠山山頂から小屋までは、標高差にして高々
130mほどの下り。それが視界が悪いと途方もなく長い下りと感じてしまうから不思議だ。

 小屋で小休止した後、再び吹きっ晒しのなかを歩き出す。暫く行くと中年男性が思案顔で立ち止まっていた。荒れ模様の天候に嫌気がさして引き返そうかと逡巡していたらしい。結局、私が先行すると観念したかのようについてきた。

 眺望はゼロ。風に帽子を持っていかれないように目深く被り黙々と歩を進めるのみだ。いつの間にかギボシを過ぎたようで、権現小屋がガスの中から浮かび上がる。小屋から山頂までは僅かな距離だ。
810分、半年ぶり、4回目の頂きに立った。


           権現岳山頂(2013年11月)                         同山頂より富士山(同左)


 相変わらずの強い西風に追われるように早々に山頂を辞して三ツ頭へと向かう。樹林帯へ入れば風が収まるかと思いきや、強風は木々の間をも易々と通り抜ける。それでも、標高が下がると眺望が戻ってきたのは幸い。清里方面に広がる緑がとても新鮮に感じられた。

 不思議なことに三ツ頭山頂まで来ると強風は一段落。岩陰で休憩中のご夫婦のお隣に座り込んでランチタイムとした。ご夫婦は私と同年輩。天女山から登って来られたが、今日はもうこれで引き返すそうだ。


三ツ頭より編笠山(2013年11月)


 三ツ頭からは木戸口公園の道標に従って長くて広い尾根を下る。標高が下がるほどに視界が回復し富士山や南アルプス方面の眺望を楽しむことができた。何より陽光に輝く新緑が譬えようもなく美しい。


晴れていればこんな景色(2013年11月)



右手の裾野を登り、左手の尾根を下った(2013年11月)


 最後は八ヶ岳南部を周回する横断自然歩道で締めくくり。緑の森をのんびり散策して
1120分、観音平に帰着した。驚いたことに駐車場は車で埋め尽くされ、はみ出た車がアクセス道の遥か下の方まで路駐していた。やはり夏山は場所を問わず、早立ち早着きが鉄則のようだ。


行動時間  
6時間45



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