富士山   静岡・山梨県 3776m          百名山
 

20131022日(水)

 台風襲来の間隙を縫って再び富士山へ。今回は高所トレーニングと冬靴の再チェックが目的だ。天気は予報によれば静岡側は晴れで山梨側が曇と微妙。自宅を出発前に空を見上げると、夜目にもどんよりした曇り空だ。それが東名から富士山スカイラインに入ると霧雨模様になるなど全く良いところがない。

 前回鹿を危うく轢きそうになった反省から、ゆっくりと流して登山口の富士宮口へと向かう。それにしても上層の天気はわからないものだ。
5合目の終点が近くなると、幕を引いたように霧がすっと晴れてモルゲンロートに輝く富士山が姿を現したから不思議。ともかくやって来た甲斐があった。

 二三日前に初冠雪が報道されたが、下から見上げる限り初雪の「は」の字も残っていないようだ。念のため用意してきたアイゼンは車に残置、ウェアだけは冬支度にして
630分に5合目を出発する。

 駐車場も閑散としていたが、登山者は前回よりもさらに減っているようだ。目につくのはカメラを手にぶらつく観光客だけ。何となく場違いのような違和感を感じつつ登山口へと向かう。


             スタートライン                                朝日に輝く草紅葉


 ごつい冬靴を履いているせいか、登山口の階段一歩目から足がえらく重いと感じる。それでもいつもは暖気運転が終われば調子が出て来るのだが、今日はなかなかペースが上がらない。高所順応にはスローペースの方がいいと勝手に割り切り、朝日を背景にして黒々した宝永山や雲海の切れ間から覗く駿河湾など、雄大な景色を楽しみつつゆっくり歩く。



雲の切れ間から駿河湾



            先はまだまだ遠い                              要塞のような8合目


 本日の富士山は貸切かと思われたが、少ないながらも登山者はいた。7合目から8合目にかけて先行していた
3人パーティと単独2人に追いついた。シーズン中とは比べ物にならないほどの人口密度だ。

 ずっと続くかと思われた好天は
9合目を前にして急変。見る見る辺り一面はガスに覆われてしまった。南西海上に台風がいるので東風が吹くはずなのに、真逆の西風がかなり強くなってきた。富士山周辺に吹く風はどうやら局地的に特異なものがあるようだ。


          お地蔵さんへの願いもむなしく、、、                  辺りはすっかりガスに包まれた


 10
45分に浅間大社奥宮に到着。前回の記録よりも30分オーバーの3時間15分。重い冬靴と軽快なトレッキングシューズの違いもあるが、体調が今ひとつだったせいも有るかもしれない。


              やっと着きました                             池はガチガチの氷


 冷たい風を避けて神社の片隅でランチ休憩。ついでに
SPO2を測定しようとしたが、何故か測定不能。帰宅して取説を調べると指先が冷えていると正しく測定できないとの注意書きがあった。薄い手袋をしていたので、指先がかじかんでいたせいだろう。

 今回は視界が無いので恒例のお鉢巡りをしようというモチベーションがわかない。せめて剣ヶ峰までと思い、火口に右に見て歩き始めた途端、強風にどやされてそれでなくとも萎みかけたモチベーションはいっぺんに霧散霧消。風に背中を押されるようにして回れ右したのだった。

 下山し始めてしばらくすると、軽快な足取りの単独が登ってきた。この方曰く、富士山には100回以上登頂している由。私のすぐ後で山頂に着いてとんぼ返りで下山された方は何と800回以上とか。同じ日に2登や3登を平気でやられるようで、信じ難いタフネスと根性をお持ちの方々だ。



            下るに連れて少し視界が回復                    宝永山も望めるようになってきた


 とてもそんな真似をできない私は怪我のないように山を降りるだけで精一杯。特に今回の山歩きは、冬靴の相性チェックという意味で、下山が一番のハイライトなのだ。前回の白根山で経験した右足指の痛みは、おそらく足の大きさの違いによるもの。私の右足はタテヨコ
5ミリずつ左足より小さいため、靴のなかで足が遊んでしまうことが原因だろうと推察している。今回は試しに左足は厚手のソックス、右足は中厚手と薄手の2枚重ねにしてみた。

 結論から言うと残念ながら毛ほども改善効果なし。やはり痛いものは痛い。痛む右足を引きずって1時
25分に5合目に帰着。結局対策は不発に終わってしまった。さてどうしたものだろうか。

行動時間 6時間25分

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