富士山  3776m 静岡・山梨県       百名山
 

2019年9月20日(金)

 今冬の山スキー用に新たなガジェットを二つ入手した。一つはデジカメで厳冬期や沢のタフな状況下でも使用できるようにと選んだオリンパスのTough TG-6。もう一つはGarminのGPSMAP66s。これまで使っていた64sは空に遮るものが無い環境でも衛星信号をロストし軌跡が飛ぶことがよくあった。ホワイトアウトなどシビアな状況に直面したとき、現在地把握が出来なければ大事になる。全般的な機能進化はもとより、66sはグロナスに加えてガリレオにも対応しているので高精度が期待できそうだというのが買い替えの理由。ディスプレイがワンサイズ大きいというのも年寄りには有難い。

 これらのガジェットのお披露目は富士山とした。この日本一のお山は自宅から比較的近いということもあり、開山式前、閉山式後のオフシーズンは私に取って格好のトレーニング場だ。それに2年に一度は同じ季節に同じコースを歩いて己の体力を確認することにしている。ちなみに富士宮登山口から浅間大社奥宮までの所要時間について過去のデータを紐解いてみると、以下の通り。 

     2011年 2時間45分
     2013年 2時間45分
     2015年 2時間55分
     2017年 3時間5分

 登山に必要な全身持久力は、加齢により年1%の割合で低下すると言われている。上の結果を見ると我が身にもその通りの老化現象が進行しているのが一目瞭然。一つ付け加えるならば、65歳を境にガクッと体力が落ちているので、必ずしもリニアに体力低下が進行する訳でもなさそうだ。いずれにせよ年齢とともに酸素摂取能力や筋力が衰えるのは自然の摂理。嘆いていても仕方ない。むしろ前向きに、こうした持久力測定結果を自らの体力に応じた山行計画に反映させたいと思っている。さて今年の成績はどうだったか。後述ご参照。


5時30分 富士宮口スタート



ほどなくご来光を迎える



富士山の草紅葉



愛宕山を望む



先行者に追いつく



駿河湾遠望



雲が美しい



不気味な宝永山



前回この落石バリアは無かったような、、、@8合目



山頂が見えてきた



浅間大社奥宮到着 時刻は8時39分 3時間切りの壁は益々高くなった



池は完全に凍結している



剣ヶ峰へと向かう



剣ヶ峰は外人さんパーティが占拠していた



すぐに御鉢巡りに 途中で眺めた南アルプス



吉田口の登山道 狛犬は修復済み



落石対策工事が着々と進んでいた



御鉢の反対側から剣ヶ峰 この撮影直後にカメラは故障したため画像無し


結果のまとめ


オリンパスTough TG-6

 使い勝手は悪くない。画質もまあまあ。問題は機能以前に撮影半ばにしてシャッターを押すと何故かシャットダウンしてしまうトラブルが発生したこと。色々やってみたが結局解決せず、御鉢巡りの途中以降の画像は無い。明らかに何等かの初期不良があると思われるので販売店と交渉し代替品と交換してもらうつもり。それにしても大丈夫か? 「Made in Japan」


GPSMAP66s

 結論から言うと軌跡が飛ぶようなことは無かった。衛星情報をチェックするとGPS、グロナスともに多数の衛星を捕捉できていたので当然と言えば当然だろう。

 今回は衛星信号ロストとは別なところで課題が出てきた。それは高度計。デフォルト設定のままで使用してみたところ、剣ヶ峰が3600mと実際の標高よりも遥かに低い値が記録されていた。

 先代の64sではこのようなことは無かったので代理店に問い合わせてみると、66sの出荷時設定は、スイッチオンでGPS測位データに基づき高度を特定し、この値を基準値としてその後は自動較正を行うことなく、時々刻々の気圧変化を高度に反映させている由。従い最初に行うGPS測位環境が良くなければ、不正確な高度を最後まで引きずってしまうことになる。精度の高い標高データを得るには面倒でもスタート時点で確実に特定できる標高値で較正しておくことが推奨されるとのこと。

 一方64sでは常時自動較正を実行。スタート時点でGPS測位で得られたおかしな標高データでもその後は気圧で較正されるので今回のような不都合は生じない。66sも自動較正を「常時」に設定すれば64sと同じ計測結果となる。但し精度は今一で、この設定にすると66sに備わった気圧変化の時系列データが記録されなくなるため天候悪化に対応できなくなる、、、との説明を受けたが、定期的に気圧を記録する機能は高度計の設定とは無関係のはずなので、この辺りのメカニズムは正直良く理解できなかった。


体力測定結果
 
 今回浅間神社までの所要時間は3時間9分だった。数え切れないほど先行ハイカーを追い抜くなど頑張ってみたものの、残念ながら2年前の3時間5分には4分及ばなかった。それでも登りに関してはそれほど老化が進行していなかったので取りあえず一安心。

 むしろ今回痛感したのは登りよりも下りの機能低下だ。自重の何倍ものGを足にかけて「飛ぶように駆け下る」ことが出来たのは大昔の話。それは論外としても、以前に比べると確実に足が遅くなった。視覚から四肢への神経回路が劣化しているのか明らかに足さばきに俊敏さが無い。足の置き場を慎重に探りつつバランスを崩さないよう、ゆっくりした動作で一歩一歩を踏み出すといった典型的老人歩行スタイルだ。

 登りとは逆に何人ものハイカーに追い抜かれる始末で、結局登り下りトータルでみれば全く同じコースを歩いた2年前よりも17分余計にかかっていた。この結果が意味する教訓は一つ。これからの山歩きは下山に十分余裕を見た計画を立てねばということだ。



 
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