富士山静岡・山梨県 3776m      百名山   
 

201510月18日(日)

 前日の下界は終日雨模様。ヤマテンの予報によれば、富士山山頂では最大20㎝の積雪が見込まれる由だ。翌日は天候も回復して絶好の登山日和。半年ぶりの雪山を楽しみに出かけてみたが、結論から言うと降雪量は限りなくゼロに近かった。それでもお釜周辺には以前の雪が残っていて初冬の富士山らしい景色を味わうことができた。

 日本一の高山に登るに際して、最近心配なのは低酸素下における平衡感覚の異常。標高
3500mを超えると、眩暈がして体調によってはストックの支え無では立っていられないこともある。加齢のせいかその程度が昨今とみに悪化しているのも気になる。

 そこで今回は日本登山医学界ご推奨のダイアモックスを服用することにした。
3年前のキリマンジャロでもその効果は自ら実証済み。呼吸中枢を刺激し酸素摂取量を増やしてくれる有難い助っ人だ。薬に頼ってまで山歩きをするのもどうかと思うが、これも高血圧同様、持病薬の一つということで甘んじることにする。医師の処方に頼るわけでもないので100%自己責任の予防措置だ。


          午前6時前でもPは満杯                雪が全然ない。。。�


 午前
65分に富士宮口5合目を出発。山頂を見上げると期待していた降雪は全く見られず、少々拍子抜けする。6合目までは準備運動。いつものように小屋の裏手から登山道に上がり、ここから少しペースアップすると途端に呼吸が荒くなる。頭に浮かぶイメージは、「カンフル剤を注入されて張り切る脳。酸素生産量をアップさせるべく肺に檄を飛ばすが、現場にあるのは老朽化してオンボロのガス交換装置。オーバーロードで今にも分解しそう。。。」


愛鷹山


 そんなことを想像しながら、ぜいぜいと肩で息をしつつ山頂を目指して登っていく。途中で、短パン軽装の快速男に抜かれた。このお兄さん、気息奄々の私から見ると嘘のように息が全く乱れていない。若者は
60台の老人より2割は酸素摂取能力が高いと言うが、それにしても一体どういう身体構造をしているのだろうか。


宝永山がいつの間にか足下に



              快速短パン男                 ブル道でモトクロスする輩もいる



        浅間大社奥宮に到着 テントが見える         山頂は一面の雪


 水分補給のために
2度小休止しただけで浅間大社奥宮に到着。ここまで2時間53分。今年6月に同じコースを歩いた際より2分短縮できた。心配していた低酸素の影響も無さそうだ。平衡感覚に異常は感じられないし、たまに経験することもあった極度の睡魔といった高所障害の症状も見られない。


剣ヶ峰より浅間大社奥宮を振り返る


 気分が良いのでそのまま歩き続け、
910分、剣ヶ峰の高みに立った。ここで本日初めて大休止。お釜周辺の雪景色を眺めながらカロリーを補給した。せっかくの機会なので雪を踏みしめながらお鉢巡り。いつもは雲海に遮られている富士五湖のクリアビューが印象的だった。


お鉢巡り開始


南アルプス 手前の湖は本栖湖



河口湖方面 北面は斜面に雪が付いている


山中湖方面


 お鉢を一周して戻ってくると、浅間大社奥宮前は大勢の登山者で賑わっていた。シーズンオフとは言え、流石に天気に恵まれた休日の人出はすごい。人込みが苦手な私は、さっさと下山開始。雲が沸き立つ中視界も無いので、足を機械的に前に運び黙々と下り続ける。


ガスの沸き立つ富士宮ルートを下る


 
6合目まで下ってくると凄まじいことになっていた。観光客が5合目から切れ目がない程ぞろぞろ行列を成して登ってくる。待っていてはきりがない。人の波を泳ぐようにして1215分、這う這うの体で車に帰着した。


行動時間  
6時間10


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