有明山長野県 2268m         二百名山
 

201511月16日(月)

 秋晴れが約束された月曜日、近場の山をのんびり歩こうと計画していた矢先、松本のブンリンさんから以前頼んでおいたスキー用品が入荷したと連絡があった。ちょうど良い機会なので、急遽目的地を変更。品物引き取りがてら松本近郊の信濃富士こと、有明山に登ることにした。日本二百名山の一つなのに、丸一日かけて歩くほどではないので中々足が向かなかった山だ。

 夜明けとともに有明荘裏手にある市営第三駐車場に到着。先着の車は一台だけ。地元ナンバーで登山者のものかどうか分からない。
625分、噂の急登に備え、しっかり朝食をとって車を後にする。

 林道を中房温泉に向かって進み、第二駐車場の奥にある登山口から登り始めた。沢水が落ちる急な登山道を息を切らしながら登って行く。ウォーミングアップする間もあらばこそ、すぐに一つ目の樽沢ノ滝が見えてきた。落差もあり見事な滝なのだろうが、日が差していないせいかやや陰惨な感じ。次に立ち寄った三段ノ滝も立派ながら同じく暗い印象だ。滝見は日の高い帰路にすればよかったとちょっと後悔する。


              樽沢ノ滝                    三段ノ滝


 登山道に戻って笹原を登って行くと、ほどなく有明荘への道との分岐点に出た。ここからロープ交じりの激坂が始まる。登山口から有明山と清水岳を結ぶ稜線まで標高差
780m、直線距離にして約2000m。単純計算で平均勾配が21度にもなるのだ。ヤマレコで見たどなたかのレポに最初から胸突き八丁とあったが、まさに言い得て妙。


            有明荘、三段の滝分岐              トラロープのお世話になる急坂


 この裏参道にはジグを切るという親切心は微塵もないようで、ひたすら一直線に高みを目指して登って行く。その代わり急勾配の区間には必ず固定ロープが設置されているので有難い。


           岩場のトラバースやら、、             長い梯子やらもあるが、、、



こうした雰囲気の良いところもあり飽きさせない


 標高
1700mを過ぎると道は次第に山腹を右に巻いていく。鎖のかけられた岩場や長い梯子をやり過ごし、ようやく清水岳との稜線に出た。ここで何を勘違いしたか、2283mピークへ向かう踏み跡に迷い込んでしまった。ピンクのマーキングを見失ったことでルートミスに気が付き引き返す。これで約10分のロス。帰宅後調べると有明山と清水岳、東餓鬼岳、東沢岳を結ぶ稜線を歩いた記録が結構あった。踏み跡もあるようなので、こうしたちょいバリルートも面白いかもしれない。


            ステンレスの鳥居                 避雷針でもあるそう



燕岳、餓鬼岳の眺め



後立山と頚城山塊



八ヶ岳、南アルプス方面 うっすらと富士山も


 有明山北岳山頂には
910分に到着。避雷針も兼ねているというピッカピカのステンレスの鳥居が出迎えてくれた。立ち木がやや煩いことを除き、眺望は申し分なし。残念ながら薄い雲が空を覆いすっきりした青空も下という訳にはいかないが、近くには燕岳や大天井岳を始めとする表銀座の山々、北には頚城、南には八ヶ岳、南アルプス、そして富士山までが一望できた。


              中岳の社                    南岳は訪れる人も少なく崩壊寸前



大天井岳


 一休みした後、祠の裏手から踏み跡を辿って中岳、さらには南岳へと向かった。安曇野から見上げると台形をしている有明山の上底を一通り歩いてみたことになる。

 再び北岳へと戻り下山開始。激坂を登ってきたので当然ながら激下りに耐えねばならない。やっかいなのはカラマツの落ち葉。ふかふかのクッションが有難いと思ったのは最初のうちだけ。その下に隠された縦に張った木の根がバナナの皮なみに滑るのだ。気を付けていたつもりなのに何度も尻もちをついてしまった。


         シャクナゲのトンネルをくぐる             有明荘の登山口に帰着


 休まず歩き続け、
1150分、有明荘の裏手にある登山口に無事下山した。この日山中で出会ったのは男女一組だけ。同じ中房をベースにしながら平日でも大賑わいの合戦尾根とは対照的に静かな山歩きを満喫することが出来た。


行動時間  
5時間25


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