赤城山  群馬県 1828m   百名山

  
 

20091220

 冬型の気圧配置が緩み、群馬県地方は晴れの予報だったので、冬の赤城山ハイキングを楽しんで来た。朝4時過ぎに自宅をあとにして、中央道、さらに前橋ICから上毛三山パノラマ街道へと車を進める。一直線に延びた道がやがてつづら折れの山道となった頃、白々と夜が明けてきた。最初は道路脇に控え目にあった雪が圧雪となって次第に道路全体を覆っている。ノーマルタイヤであるが、グリップはまだしっかりしているようなのでチェーン無しで走行。しかしやはり横着は禁物、ちょっとした下りのカーブでブレーキを踏んだ途端に横滑りしてしまった。制御不能のまま、対向車線に大きくはみ出してしまう。幸い対向車もおらず、壁に激突もせず何とか体制を立て直すことが出来た。これに懲りてスピードを歩く程度にダウン、大沼近くなって初めて目にした駐車場に文字通り車を滑り込ませた。登山口とは離れているがスリップはもう御免である。寒波の襲来で冷え込みは厳しく、東京を出発する時点で零度前後の気温が、大沼の駐車場では零下8度であった。約500mの高度差を考慮すると山頂付近は、零下10度を下回っていたと思われる。(したの写真は車の外気温計)

 身支度を整えて710分に登山開始。今日の出で立ちはと言うと、上半身はユニクロのヒートテックの長袖アンダーに薄手のセーター、この上にオーバージャケットという3レイヤー、下半身は毛の股引にいつものズボンという2レイヤー仕立である。大沼をはさんで駐車場とは反対側にある黒檜山の登山口に向かう。湖畔の飲食店街を抜け、赤城神社を過ぎて間もなく登山口に到着。前回の蓼科山と違い、トレースがしっかりついているし雪もよく締まっているのでつぼ足でも快適である。しかし、しばらく歩いたところで本来必要ないのだが、練習と思って12本歯のアイゼンを装着した。高度が上がるにつれて木々の間から真っ白に化粧した上越の山々が垣間見えるようになってきた。汗をかく間もなく9時ちょうどに黒檜山の頂上に立った。



黒檜山頂上
              木々が邪魔をしてせっかくの眺望が遮られている


 
ここには誰もおらず眺望を独り占めと言いたいところであるが、木立が邪魔で感激も今一つである。ふと見ると「この先行き止まり」の案内板がある。それにも関わらず、トレースがついている。ネットで紹介されていた展望岩への道らしいので、さっそく行ってみる。やせた尾根筋をしばらく進むと、何も遮るものの無い大絶景を望む素晴らしい展望スポットがあった。行き止まりの案内板の内容に間違いはないが、いかにも不親切ではないか。ここに来なければ赤城山の価値が半減すると言っても言い過ぎではないと思う。目の前には上越の山々が屏風のように連なっている。山座同定には自信がないが、正面には谷川岳、武尊山や皇海山などが、左手には榛名山のバックに噴煙を吐く浅間山、右手方向には、至仏や白根山などの日光周辺の山々が真っ白な頂を見せている(はず)。


谷川岳方面を望む



日光方面を望む



珊瑚みたいでしょ?

 無風の静かな山頂でひと時を過ごした後、下山にかかる。帰路も同じルートでは面白くないので駒ヶ岳経由にすることにした。階段に雪がついてすこぶる歩きにくい。駒ヶ岳からは黒檜山とは逆に南側の展望がよく開けている。下に広がる街は前橋市や桐生市辺りなのであろうか。階段で転ばないよう注意して歩き、駐車場には1040分に帰着した。3時間半程度のお手軽なハイキングであったが、冬山の素晴らしい眺望を堪能することができた。日曜日にも関らず、出会ったハイカーは3組、6人だけであった。下り道でまたスリップしては叶わないのでタイヤチェーンを装着。慣れていないせいもあってえらく手間取ってしまった。途中で蕎麦屋に寄ったりしたが、高速、都内ともに比較的空いていて自宅には3時前に帰着することが出来た。


駐車場から黒檜山と駒ケ岳

行動時間              3時間30
実歩行時間           3時間


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