2899m 長野・山梨県 | |
2020年9月15日(火) 最近のリハビリ山行は、週末かつメジャーな登山口から入山していたため、大勢の登山客で人も車も密になる傾向があった。そんな反省から今回はウィークデイにマイナーな登山口と、真逆をやってみることにした。選んだ先は八ヶ岳の杣添尾根。経験上、山梨県側の登山口は長野県側よりも圧倒的に利用者が少ないからだ。 例によって夜明け前に海ノ口自然郷の登山者用駐車場に到着した。せいぜい10台ほどの駐車スペース。平日なので誰もいないと思いきや、数台の先着者がいたのには驚いた。 午前4時30分、車を後にし、別荘地内に設けられた登山者専用登山道を行く。掲示板によると、この道を踏み外すことは禁止とのこと。私有地の別荘地内をアウトサイダーにうろうろされては困るという配慮らしい。 ヘッドランプの照射範囲だけが唯一の視野。どこをどう歩いているのかわからないが、登山道は良く整備されているので迷う心配はない。別荘地を抜けると貯水池。ここが杣添尾根の実質的なスタート地点だ。
途中で先行していた私と同年配の方を追い抜いた。やはり平日は高齢者が多いようだ。ノンストップで2時間半ほど歩いたところでハイマツの上に設えた板張りの見晴台に到着。ここからの眺望は文句なしに素晴らしい。赤岳から横岳にかけての主脈が一望のもとにある。
この先、斜度は一段ときつくなるが、関係者のご尽力によりハイマツの枝が切払いされているのでとても歩きやすい。3時間少々で三又峰に着いた。
ここから横岳の最高点、奥の院を往復。標高が2800mを超えているせいかちょっとした登坂でも息が切れる。カップルがくつろぐ奥の院では長居せず、すぐにUターン。再び三又峰に戻り、今度は赤岳へと向かう。
杣添尾根とは大違いで稜線は人通りが多い。中には大人数のパーティがいたりして、社会的距離のとりようのない狭い岩場でのすれ違いは三密そのものだ。
9時35分、赤岳の頂に立った。大勢のハイカーで賑わう赤嶽神社お祠周辺は避け、休業中の頂上小屋の階段に座ってランチタイムとした。平日にも関わらず、これほどハイカーが多いというのはどういうことだろう。テレワークやオンライン授業などで従来の休日パターンが崩れつつあるのだろうか。
歩きながら帰路の案として県界尾根を下山し南八ヶ岳林道経由、海ノ口自然郷に戻ることも考えた。しかし、以前逆コースで歩いた際に暑くて単調な林道歩きに辟易した記憶が蘇り、この案は却下。登り返しやアップダウンが多少きつくても稜線を三又峰までピストンすることとした。
三又峰から杣添尾根の下山開始。目の前は雲の海。しかし眺めを楽しめるのは最初のうちだけだ。展望台を過ぎ、樹林帯に入ると全く眺望が得られない。似たような景色が続く単調な道を忍の一字で下っていく。
午後1時10分、駐車場に無事帰着。好天に恵まれて南八ヶ岳の景色を満喫できたことに加え、ブランクで萎えた山脚がかなり戻ってきた感触を得たことも大きな収穫だった。 行動時間 8時間40分 |